近年ではさまざまな企業でCTIシステムの導入が進んでおり、電話業務の効率化がおこなわれています。CTIシステムが多くの企業から求められている理由は、主に以下の3つが考えられます。

• 顧客との電話対応を効率化させるため
• 電話業務を一部自動化できるため
• 電話対応品質の向上が期待できるため

以下で、それぞれの理由について詳しく解説しますので、参考にしてください。

CTIシステムを導入することで、日々の電話対応を効率化できます。例えば、電話がかかってきた際は「自動ポップアップ機能」を使って顧客情報を自動表示させられます。担当者はすぐに顧客の対応履歴や自社との取引情報を確認できるため、電話対応がスムーズに進むでしょう。顧客も待たされるストレスが減り、満足度向上にも期待できるでしょう。

こちらから顧客に電話をかける際も同様に、顧客情報の検索などがスムーズに進みます。そのため、毎日多くの顧客対応が必要な部署でCTIシステムが必要とされています。

CTIシステムを導入すすることで電話業務の一部を自動化できるため、インバウンド（受電業務）が中心の部署で電話が混雑している場合に、IVR（自動音声応答）を使って自動的に案内できます。

また、着信時に担当者を自動的に割り当てる機能もあり、適切な担当者が電話対応することが可能です。これにより、顧客を待たせる時間が減って満足度の向上が期待できるほか、担当者の負担が減るメリットもあります。

CTIシステムには自動録音機能やメモ機能があり、顧客との会話の内容を記録として残せます。残した情報をもとに次回以降の対応の際に役立てられたり、後から聞き返すことで正確な電話の内容を把握したりできます。

さらに、管理者が電話対応をモニタリングしたり、指示を出したりできるサービスもあり、新人オペレーターや経験の浅いスタッフの電話対応をサポートすることも可能です。

そのため、配属されて日が浅いスタッフでも一定レベルの電話対応ができます。顧客対応品質が均一化されると、練度の低いスタッフが間違った案内をすることもなくなり、企業として高いレベルのサービスを提供できるため、顧客満足度向上にもつながります。

CTIシステムには、クラウド型とオンプレミス型の2種類が存在します。それぞれ導入方法や特徴が異なるため、以下で詳しく解説します。

クラウド型CTIシステムは、インターネットを介してサーバーと接続するため、物理サーバーの設置や維持コストがかからず、低価格で導入できます。導入コストを抑えてCTIシステムを導入したい中小企業やスタートアップ企業におすすめです。

クラウド型CTIシステムの初期費用は無料〜20万円が相場です。月額料金はライセンス数に応じて変動し、1ライセンスにつき5,000円〜1万5,000円／月程度がかかります。

インターネット接続さえあれば利用できるため、拠点が変わっても柔軟に対応できるのがクラウド型のメリットです。

ネットを介することでセキュリティに不安を持つ方もいるかもしれませんが、最近のクラウド型CTIシステムはセキュリティ対策が進んでおり、暗号化技術や認証システムを採用しているサービスも多く存在します。セキュリティ対策に力を入れているクラウド型CTIシステムを導入すれば安心です。

オンプレミス型CTIシステムは、社内にシステム構築のために物理サーバーを設置する必要があるため、費用が高額になります。サーバーの設置費用に50万円以上かかることもあり、中小企業やスタートアップ企業では導入が難しい場合もあります。

ただし、社内にサーバーを設置するため、クラウド型CTIシステムと比べてセキュリティ面で優れています。自社のネットワークで運用するため、外部からの不正アクセスなどのリスクから守られた形でシステムを管理できるのが大きな強みです。

金融業界や医療業界などの高いセキュリティが求められる業界では、オンプレミス型のCTIの方が安心です。

一方で、拠点を移転する場合や事業拡大の際には、サーバーの移設や追加設置が必要になる可能性もあり、手間と時間がかかります。また、保守管理のための専門的な知識を持つ人材を雇う必要があるため、全体的な運用コストがかさむでしょう。

CTIシステムを導入すれば、電話対応が効率化され、ひいては人件費の削減につながるなどさまざまな面でメリットがあります。以下に、CTIシステムを導入することで得られるメリットをまとめました。

• 顧客対応が迅速化できる
• インバウンド（受電業務）の時間を削減して人件費を減らせる
• 電話対応における業務効率化が期待できる
• リモートワークに対応できる
• 顧客情報を一元化できてマーケティングに活用できる

上記のメリットについてそれぞれ詳しく解説しますので、参考にしてください。

CTIシステム導入の大きなメリットとして「顧客対応を迅速化できる」ことが挙げられます。具体的には、受電時に顧客情報が自動的にポップアップされ、すぐに過去の問い合わせ履歴や取引実績を確認できます。そのため、顧客の状況を把握した状態で対応に臨めます。

CTIシステムを導入すれば、電話を受けるたびに毎回顧客情報を検索せずに済み、対応にかかる時間が短縮されます。対応が迅速化すれば顧客満足度の向上につながるため、企業全体のサービス品質が高まるでしょう。その結果、リピーターの獲得ができ、売上向上も期待できます。

CTIシステムを活用すれば、インバウンド（受電業務）の効率化とともに、人件費の削減も期待できます。CTIシステムではインバウンドに使っている時間を分析できるため、電話がかかってくることが少ない時間があれば、自動音声に対応させて人件費を削減するなどの施策も考えられるでしょう。

自動音声に対応させている間に浮いた時間を使って、今まで電話対応に割いていた人員を別の業務に割り当てることも可能です。

CTIシステムを導入すれば、電話対応を効率化させるためのさまざまな機能が利用できます。たとえば、自動音声応答を活用して一部問い合わせの回答を自動化させたり、転送機能の自動化をしたりできるなど、今まで手動でおこなってきた対応の多くを効率化できます。

さらに、自動録音機能やメモ機能により、後から顧客との会話内容の確認ができるため、問題発生時の振り返りや通話品質向上にも役立ちます。その結果、オペレーターのスキル向上やミスの防止にもつながります。

クラウド型のCTIシステムを導入すれば、インターネット環境さえあれば自宅からでも電話対応が可能です。オフィスにいなくても電話業務がおこなえるため、リモートワークの対応が可能です。

また、クラウド型CTIシステムは多拠点の場合でも一元管理できるため、全国に拠点を持つ企業や、オフィス拡大を予定している企業にとっても有効な選択肢となるでしょう。

CTIシステムは、CRM（顧客管理システム）と連携することで、顧客情報を一元管理できます。たとえば、過去の取引履歴や問い合わせ履歴など、顧客のさまざまなデータを蓄積して次の対応に役立てられます。

また、一元化された顧客情報はマーケティング戦略にも活用でき、顧客の行動パターンを分析して最適な施策を打つことが可能です。このように、CTIシステムは単に電話業務を効率化させるためのものではなく、売上の向上や新規顧客の獲得も狙えるツールともなります。

導入費用が安いCTIシステムを、クラウド型を中心に7つピックアップしました。

それぞれのサービスの特徴について、以下でご紹介します。

ソクコムは電話やメール、SMSなどの幅広いコミュニケーション手段を一つにまとめたオムニチャネル型コミュニケーションプラットフォームです。必要な機能だけ組み合わせて利用できるため、予算が限られている中小企業などでも導入しやすいのが特徴です。

顧客から着信があった際のポップアップ機能や、Webhook機能による外部SFAやCRMとの連携もでき、顧客の問い合わせに迅速に対応できます。

ほかにも架電業務に役立つオートコール機能や顧客情報の一元管理機能など、電話業務全体を効率化できる機能が揃っています。

BIZTEL（ビズテル）コールセンターは、さまざまな企業に導入実績 のあるCTIシステムです。ACD（着信呼自動分配装置）機能や所属オペレーター管理機能などが備わっており、いつでもどこでもコールセンター業務を管理できる点が特徴です。

また、顧客との通話前にガイダンスを流す設定や呼び出し順をアナウンスできるコールキューイング機能など、細かな設定の調整もできます。コールセンターごとに稼働状況をリアルタイムでグラフに表示できるなど、分析面にも優れているため、規模の大きなコールセンター向きのCTIシステムと言えるでしょう。

カイクラは、大手企業にも多数の導入実績のあるCTIシステムです。カイクラでは、電話だけでなくテレビ電話などのさまざまなコミュニケーション手段を一元管理しており、顧客満足度の向上が期待できます。

また、電話対応でよくある悩みとして挙げられる「新人教育をする時間がない」「電話対応が苦手な従業員が多い」などの問題を解決するためのサポート機能が充実しているのも特徴です。たとえば、着信の際に顧客情報がポップアップ表示されたり、AIを活用した文字起こし機能が利用できたりするため、コミュニケーションを円滑に進められるでしょう。

CT-e1/SaaS（シーティーイーワン サーズ）は拡張性の高さが特徴のCTIシステムです。たとえば、既存のPBX内線電話機だけでなく携帯電話や自宅の電話機をオペレーターの受話器としても利用できます。

一般的なCTIシステムの機能は一通り揃っており、外部連携としてCRM（顧客関係管理システム）やAI（音声認識機能）を利用することも可能です。

かかる費用はすべて要問い合わせのため、気になる方は公式Webサイトなどから確認することをおすすめします。

List Navigator.（リストナビゲーター）は、大手企業でも採用されているアウトバウンドに特化したCTIシステムです。

プレディクティブコールやオートコール、ワンクリック発信など、多数の顧客に電話しなければならない企業をサポートする機能が多く備わっています。また、分析機能にも長けており、アポ率の高いトークや条件の見える化など、成約率アップを狙えます。

テレアポが多い企業など、少しでも成約率を上げたり、業務効率化を目指したりしたい場合におすすめのCTIシステムです。

Comdesk Lead （コムデスクリード）は600社以上での導入実績があり、通話料削減に長けているCTIシステムです。IP電話と携帯回線を併用できるのが特徴です。

たとえば、IP電話では架電効率を最大化する発信方法ができたり、ウィスパリングやモニタリング機能でオペレーターのサポートをしたりできます。さらに、携帯回線の「かけ放題」を使った通話料の定額化による固定費削減も期待できます。

携帯回線を使った発信により、インターネット環境に左右されない高い通話品質が魅力で、顧客にも携帯番号で着信表示されるため、つながり／折り返し率が約20％ 向上可能です。

ZoomPhone（ズームフォン）は、オンライン会議で有名なZoomが提供しているサービスの一つです。初期費用が無料で導入できるため、極力費用を抑えて導入したい場合におすすめできます。

フリーダイヤルやIVRの利用もできるほか、Salesforceを活用した着信時のポップアップ機能にも対応しています。無料トライアルもあるため、まずは自社にあったサービスかどうか試せるのも嬉しいポイントです。

クラウド型CTIシステムは費用を安く抑えられるため、中小企業やスタートアップ企業には有力な選択肢となります。しかし、費用面ばかりに目を向けてしまうと、実際は使いづらかったり、必要な機能が備わっていなかったりする可能性もあるでしょう。

CTIシステムを検討する際に、費用面以外でチェックしておくべき項目を4つまとめました。

• CRMやSFAなど外部システムと連携できるか
• サポート面が充実しているか
• システム構築にかかる時間
• 初期費用やランニングコスト以外に費用がかかるかどうか

それぞれの項目について詳しく解説しますので、参考にしてください。

CTIシステムを導入する際には、CRM（顧客関係管理システム）やSFA（営業支援システム）と連携できるかを確認しておくことが重要です。これらの外部システムと連携することで、電話対応時に自動で顧客情報を取得できるだけでなく、顧客データを一元管理し、マーケティングや営業活動に活用できます。

外部システムと連携できれば、顧客の検索や対応履歴の確認が迅速になり、電話業務の効率化が期待できます。とくに営業部門では、CTIシステムをSFAと連携させることで、見込み客へのアプローチを強化することが可能です。

CTIシステムの導入後、システムを最大限活用するためには、充実したサポート体制が不可欠です。どれだけシステムが優れていても、導入後に使い方がわからなければ意味がありません。

システムを安定して運用できるかは、問い合わせがしやすくトラブルが発生した際にも迅速に対応してくれるサポートの有無に左右されます。とくに長期的な利用を考えている場合は、導入後のサポートが充実しているかを確認しておきましょう。たとえば、導入後に使い方の説明を受けられる体制が整ったサービスを選ぶことをおすすめします。

CTIシステムの導入には、システム構築にかかる時間も考慮する必要があります。オンプレミス型の場合、サーバー設置やシステム設定などが必要なため、構築に約3か月かかる場合があります。

一方、クラウド型CTIシステムは、すでに提供されているサービスをインターネット経由で利用するため、構築期間は数週間程度と短めです。しかし、クラウド型でも事前の設定やカスタマイズが必要な場合が多く、すぐに利用できるわけではありません。自社の導入スケジュールに合ったシステムを選ぶことが重要です。

CTIシステムの導入を検討する際、初期費用や月額料金だけでなく、追加費用が発生するかも確認しておきましょう。たとえば、システムに新しい機能を追加する際の別途料金や、定期的なメンテナンスやサポートのための保守費用などがかかるケースがあります。

とくに、欲しい機能が上位プランにしか含まれていない場合、予算内では利用できない可能性もあります。後々のトラブルを防ぐためにも、初期費用とランニングコスト以外にどのような費用が発生するかを事前にしっかり確認しておきましょう。

CTIシステムはさまざまな種類が存在しており、どのサービスを利用するか迷ってしまう方もいるはずです。必要な機能をできるだけ安く使えるCTIシステムを検討している場合は、ぜひ「ソクコム」にご相談ください。

ソクコムは電話やメール、SMSなど幅広いコミュニケーション手段を一元管理できるオムニチャネル型プラットフォームです。

使いたい機能だけを選んで組み合わせたプラン設計ができるため、機能を網羅的に備えたサービスよりも費用を抑えて導入できます。また、クラウド型のため、インターネット環境とPCがあれば場所を選ばず利用できるため、リモートワーク推進にも役立つでしょう。

オートコール機能や顧客情報のポップアップ機能など、多くの企業で必要とされる機能を取り揃えており、電話業務を効率化させたいほとんどの企業で業務効率化を目指せます。

費用を抑えてCTIシステムを導入したいとお考えの場合はぜひ「ソクコム」までご相談ください。

今回はCTIシステムの費用相場や、導入するメリットについて詳しく解説しました。電話対応が多い企業にとって、電話対応の効率化・高品質化は課題となっています。

電話対応を効率化できれば、少人数での電話対応が可能になりコスト削減や生産性の向上が期待できます。また、顧客情報のポップアップ機能などのサポート機能を活用すれば迅速な電話対応が可能になり、顧客満足度の向上も狙えるでしょう。

「ソクコム」は、電話対応を効率化するための機能が揃ったCTIシステムです。必要な機能を組み合わせて低コストで導入できるため、費用を抑えつつ必要な機能を揃えたいと考えている場合はぜひご検討ください。