人材紹介業のテレアポ営業の成功のコツやトークスクリプトをご紹介!

2025.08.05

2025.08.05

近年では、システムを使った営業やマーケティングも一般的になってきました。しかし、人材紹介業において「テレアポ」は、今もなお営業活動で重要な役割を担っています。「アポが取れない」「話を聞いてもらえない」と悩む方も多いかもしれません。 

本記事では、テレアポの基本的な目的や、アポ取得数を増やすためのコツを解説します。業界別の話し方の工夫やトークスクリプト作成のポイントまで、現場ですぐに使えるノウハウを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

人材紹介業の営業の種類

人材紹介業では、大きく分けて以下の2つの営業活動があります。

・法人向け
・求職者向け

業界ではそれぞれ、「RA(リクルーティングアドバイザー)」と「CA(キャリアアドバイザー)」と呼ばれており、役割も営業スタイルも異なります。

RAは求人企業に対して提案・折衝を行い、CAは求職者のキャリア支援を担当します。以下では、それぞれの仕事内容を詳しく解説します。 

法人営業(RA)の仕事内容

主に企業側の担当として、人材ニーズのヒアリングから求人票の作成、候補者の提案、採用支援までを担います。基本的には「BtoB」の業務です。

新規開拓のテレアポを通じて企業と接点を持ち、業界動向や採用課題を聞き出しながら、最適な人材の紹介を提案します。近年ではテレアポだけに頼らず、CRMやSFAなどの営業支援ツールを活用し、データに基づいたアプローチも広まりつつあります。

求職者向けの営業(CA)の仕事内容

求職者と面談を行い、希望や適性に合った求人を提案する役割を担います。単なる求人紹介にとどまらず、履歴書の添削や面接対策、退職交渉のサポートなど、求職者の転職活動をトータルで支える仕事です。

もちろん求職者だけにフォーカスするのではなく、企業が求める人材像や社風にマッチする候補者を選定するのも重要な業務です。結果として、マッチングの質が成約率や定着率にも直結します。

求職者と企業の間に立ち、双方の橋渡しをする存在であり、コミュニケーション力と提案力が問われるポジションです。 

人材業界におけるテレアポの重要性

企業に対して求職者を紹介するには、まず企業側のニーズを獲得する必要があります。その第一歩が、「電話による接点づくり」です。特にテレアポが重要とされるのは、以下の点です。

・新規顧客の開拓
・企業との信頼関係構築
・多様な決定権者へのアプローチ

それぞれのポイントを詳しく解説します。 

新規顧客の開拓

人材紹介業では、企業側のニーズがあって初めてマッチングが成立します。そのため、いかに新規顧客のニーズを掘り出し、関係を築けるかが重要です。テレアポはその第一歩として、採用ニーズの有無を確認し、アポ獲得へつなげる手段となります。

例えば、人材不足が顕著な業界や地域をターゲットにすれば、競合との差別化を図りつつ提案するチャンスを広げられます。メールでは反応が得られにくい層に直接リーチできる点も、テレアポの強みです。

企業との信頼関係構築

テレアポは単なる「アポ取り」だけでなく、企業との信頼関係を築くためのきっかけにもなります。初回の電話で丁寧な対応を心がければ、その後の打ち合わせや求人票作成、条件交渉などもスムーズに進めやすくなります。 

企業との関係は一度だけでなく、アフターフォローや繰り返しの提案を通して、長期的に築くのが基本です。人材紹介業では「人」そのものが商品であるため、信頼関係の有無が、成約率や継続取引に大きく影響します。

多様な決定権者へのアプローチ

人材採用に関わる決定権者は、企業によって異なります。経営者・人事担当・部門責任者など、複数の関係者が関与するケースも少なくありません。テレアポは、そうした多様なキーマンにアプローチするための手段です。

例えば、電話対応した窓口担当者から人事責任者へ取り次いでもらったり、現場部門の課題をヒアリングした上で提案を行ったりと、その場で会話を進められるからこそ得られる情報も多くあります。 

テレアポによるアポ取得数を増やすコツ

テレアポの成果を高めるためには、やみくもに電話をかけ続けるだけでは不十分です。以下のポイントを意識してください。

・「コール数」・「アポ取得率」を改善する
・ターゲット企業を選定する
・CRMでリストを適切に管理する
・顧客に合わせて架電の時間帯を調整する
・伝えるべき要件をまとめる
・同業他社の導入事例を提供する
・継続的に接触できる関係性を築く

それぞれ詳しく解説します。 

「コール数」・「アポ取得率」を改善する

アポ数を増やすには、「1日あたりの架電件数(コール数)」を増やし、「架電からアポにつながる割合(アポ取得率)」を高めるのが重要です。コール数を伸ばすには、テンプレ化したり、スクリプトを整備したりする必要があります。

一方、アポ取得率向上のためには作業の効率化よりも、作業そのものの質の向上を意識します。トークの質の見直しや、切り返し力の強化、事前情報の収集などが欠かせません。日ごとの数値を記録し、どちらに課題があるかを明確にします。

ターゲット企業を選定する

全企業に一律で架電してもアポ獲得率は上がらないため、狙うべき企業の見極め(ターゲティング)が重要です。業界や企業規模、直近の求人トレンドなどをもとに、採用ニーズが顕在化していそうな企業をリストアップし、アポにつながる可能性の高い企業に優先的にアプローチします。 

さらに、過去の接触履歴や反応のよかったセグメントを分析すれば、「成果が出やすい企業像」をより描きやすくなります。 

CRMでリストを適切に管理する

テレアポのリストはただの名簿ではなく、戦略的に活用すべき営業資産です。CRMを活用して企業情報や過去の接触履歴、アポ取得の有無、担当者名などを蓄積しておけば、次回以降のアプローチが格段にスムーズになります。

リストが管理できていないと、同じ企業に何度も同じ内容で電話してしまったり、架電の抜け漏れが生じたりするなど非効率的です。効率的なテレアポ戦略の土台として、CRMの導入・運用は今や欠かせません。 

顧客に合わせて架電の時間帯を調整する

テレアポでは、いつ電話をかけるかも重要な要素です。例えば、飲食業や小売業であれば昼のピークタイムを避ける、製造業であれば現場が落ち着く時間帯に架電するなど、業種や職種ごとに最適な時間帯は異なります。

朝一や夕方など、比較的手が空いている時間を狙うと、担当者に直接つながる可能性も高まります。相手に合わせたタイミングを意識すれば、第一印象にもよい影響を与えるかもしれません。 

伝えるべき要件をまとめる

架電前に、伝えたいポイントを明確に整理できれば、会話の質も大きく変わります。自社の名前やサービス内容を伝えるのはもちろん、以下のような内容を意識するのが重要です。

・なぜこの企業に電話をしているのか
・こちらからどのような価値を提供できるのか
・次のアクション(アポ希望など)

長々と話してしまうと、こちらの印象を悪くしかねません。簡潔かつ論理的な流れを意識し、1分以内で話の骨組みが伝わるような構成を事前に考えます。

同業他社の導入事例を提供する

企業は、自社にとってのメリットが具体的に想像できなければ、なかなかアポイントには応じません。そこで大切なのが、同業他社の導入実績や成功事例を話し、説得力を高めることです。

例えば「同じ業界・規模のA社では、○○の課題がこのサービスで改善されました」など、近い立場の企業のケースを伝えます。相手は自社に置き換えて導入後のイメージを持ちやすくなり、話を聞いてもらえる確率も高まります。

継続的に接触できる関係性を築く

1回のテレアポでアポが取れなくても、その後の関係づくりによって商談につながるケースは少なくありません。定期的に電話でフォローを入れたり、メールで資料を送ったりするなど、無理のない形で継続的な接触を心がけることが重要です。

CRMなどで履歴を残せば、次回の架電で「前回お話しした○○です」といった入り方もでき、スムーズに本題までつなげられます。事前に関係を築いておけば、実際に商談につながり取引があった後も、リピーターになってもらいやすくなります。

人材紹介業におけるテレアポのトークスクリプト作成のポイント

成果につながるテレアポを行うには、トークスクリプトの設計が重要です。特に人材紹介業では、話す相手の業種やポジションも多種多様です。汎用的なテンプレートだけでは対応しきれない場面もあります。

作成時のポイントは、以下の3つです。

・基本要素を固める
・業界・企業規模別にトークスクリプトを作成する
・切り返しのトークスクリプトを作成する

それぞれ詳しく解説します。 

基本要素を固める

テレアポのトークスクリプトには、最低限盛り込むべき「基本構成」があります。

1.挨拶
2.目的の伝達
3.担当者の確認
4.本題
5.ヒアリング
6.クロージング

上記の流れが整理されていると、相手にとっても話が理解しやすく、興味を持ってもらえる確率が高まります。

トーク全体の所要時間や話す順序を意識し、「話しすぎない」「詰め込みすぎない」工夫も大切です。スクリプトは台本ではなく、あくまでも相手との対話を生む「土台」として設計しましょう。 

業界・企業規模別にトークスクリプトを作成する

同じ内容のスクリプトでも、相手の業界や企業規模によって響き方は大きく異なります。小売・サービス業界は、アルバイト〜中間管理職まで広くニーズがあるものの、すべての業界に該当するわけではありません。業界によって人材ニーズの傾向も違うため、「よくある課題」「解決事例」を入れると、より説得力のあるトークが展開できます。

企業規模に関しても同様です。例えば、創業間もないベンチャー企業に対しては、「スピード感」「初期コストの低さ」は魅力的に映りやすい要素です。しかし、大手企業が相手になると、求められるものもまた変わります。汎用性とパーソナライズのバランスが、実践的なスクリプト作成をする上で欠かせません。 

切り返しのトークスクリプトを作成する

テレアポでは、想定通りに話が進まないケースも多くあります。「今は採用していない」「間に合っています」「資料だけで大丈夫です」など、よくある断り文句への切り返しができるかどうかは、アポ取得率に大きな差が出る部分です。

上記の反応を想定したスクリプトを事前に用意すれば、相手の言葉に対して冷静に対応し、会話を継続させられます。例えば、「今は考えていない」と言われた場合でも、「そういったお声も多いなか、導入いただいた事例も……」など、次につなげるトークが求められます。

人材紹介業におけるテレアポのトークスクリプト例

実際の会話では柔軟な対応も求められますが、あらかじめ流れを整理しておけば、落ち着いて対応しやすくなります。以下では、「人材紹介業でRA(法人営業)がテレアポを行う」と仮定し、トークスクリプトの基本構成に沿った例を紹介します。各フェーズの目的や、言い回しのポイントも確認しましょう。

挨拶

【トーク例】
・「お忙しいところ恐れ入ります。私、人材紹介サービスを提供しております○○株式会社の○○と申します」
・「突然のご連絡失礼いたします。○○株式会社の○○と申します」

相手に安心感を与え、会話の入り口として好印象を残すのが目的です。「恐れ入ります」などのクッション言葉で話しやすい雰囲気を作りつつ、社名と氏名をはっきり、聞き取りやすく伝えます。

声のトーンは「明るく丁寧に」を意識してください。第一印象が、その後の会話の成否を左右すると言っても過言ではありません。 

目的の伝達

【トーク例】
・「本日は、貴社の中途採用に関して、弊社でお力添えできることがあり、ご連絡差し上げました」
・「現在、同業他社様でも採用支援を行っておりまして、貴社にとってもお役立ていただけると思い、ご連絡いたしました」

なぜ電話をしたのかを端的に伝え、相手に「営業電話」だと理解させた上で、聞く価値があると思わせるのが目的です。事実ベースで信頼感を与える表現を使います。

姿勢としては、「売り込む」より「相談」「提案」の雰囲気を出すのがおすすめです。最初の数秒が勝負になるため、要点はなるべく一文にまとめてください。

担当者の確認

【トーク例】
・「中途採用についてご担当されている方はいらっしゃいますか?差し支えなければ、その方におつなぎいただけますでしょうか」
・「採用関連でご相談させていただきたい件がございます。人材のご採用に関して、窓口ご担当の方をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

採用に関する決定権を持つ担当者にたどり着くのが目的です。人事や総務、現場責任者など、役割により異なるため注意してください。

語尾はやわらかく、圧をかけず自然に誘導するトーンを意識します。もし、なかなかつないでもらえない場合は、「あらためてお時間を伺う」などのフォローも忘れないでください。

本題

【トーク例】
・「弊社では、営業・エンジニアなど幅広い職種に対応した中途人材のご紹介を行っておりまして、直近でも同業種の企業様で採用成功事例がございます」
・「特に、採用に苦戦されやすいポジションに絞ったご提案も可能でして、スピード重視の採用やピンポイントの人材確保をお考えの企業様からご好評いただいております」

本題は、担当者につながった後のフェーズになります。採用支援サービスの内容を簡潔に紹介し、興味を持ってもらうのが目的です。「何をしている会社なのか」「どのような価値があるのか」をなるべく短い時間で共有してください。

サービスの説明に終始せず、課題解決の視点で伝えられると理解されやすくなります。業界や職種別の導入実績がある場合は、積極的に盛り込みましょう。

ヒアリング

トーク例】
・「現在、中途採用に関して何か課題を感じていらっしゃることはありますか?」
・「今のところ採用のご予定などはございますか?もしくは、過去に採用でご苦労されたポジションなどがあれば、ぜひお聞かせください」

現時点の採用状況や課題を確認し、提案の糸口をつかむのが目的です。「はい」「いいえ」では回答できない、いわゆるオープンクエスチョンを使って、相手に自由に話してもらいます。急かさず、相手のペースに合わせて傾聴する姿勢を見せましょう。

ヒアリング内容は、次回提案につなげるための重要なデータです。ただ聞くだけではなく、必ず記録してデータを蓄積してください。 

クロージング

【トーク例】
・「詳しい内容を20〜30分ほどでご紹介させていただければと思うのですが、今週〜来週でお時間いただける日程はございますか?」
・「実際の事例や費用感も含めてご案内できればと思っております。オンラインでも構いませんので、一度お打ち合わせさせていただけますと幸いです」

アポ獲得を明確に提示し、次回アクションへつなげるのが目的です。アポ打診は明確に「いつ・どこで・どれくらい」を提示してください。「オンライン」「15分だけでも」など、時間や手間のハードルを下げる一言もなるべく盛り込みます。 

テレアポを一部自動化して業務効率化!

人材紹介業において、テレアポは単なるアポ取り手段ではなく、新規企業開拓や信頼関係の構築を支える重要な営業活動です。電話を通じて採用ニーズを引き出し、商談・成約へとつなげる流れになります

例えば「ソクコム」を導入すれば、人材業界をはじめとするテレアポ業務の効率化に向けて、クラウド型のCTI・自動発信・CRM連携などの仕組みを活用した営業支援が実現できます。 「架電業務を効率化したい」「アポ取得数をもっと増やしたい」とお考えの方は、ぜひ一度ソクコムの活用をご検討ください。

監修: 阿野正貴

Foonz株式会社 執行役員(兼 CP事業本部 副本部長)
急成長ベンチャー企業のコールセンターにて、テレアポスタッフとして入社後、
1年以内にトップ成績を上げて、BPO事業のアウトバウンド・インバウンドのコールセンター拠点立ち上げの責任者に抜擢される。
最大100席以上の大規模拠点を、ゼロから複数の立ち上げ実績あり。
2021年Foonz株式会社に入社後、CTIツールの営業拡販、CPaaS、CTI製品開発の監修等に携わり、現職に至る。
CTI製品に精通した、BtoC,BtoBテレアポ、コールセンター拠点立ち上げの専門家。

インサイドセールスに
お困りですか?

  • インサイドセールスを自動化したい
  • どのプランが適切かわからない
  • 利用イメージをつかみたい

貴社の状況やニーズに応じて
適切なプランをご提示し、
伴走型支援によるスムーズな定着を実現します。

相談してみる

ソクコムの導入を検討中ですか?

資料をダウンロードする

導入事例を見る