トークスクリプトの作り方を7ステップで紹介!具体的な例文からツールまで解説します-ソクコム

2024.08.07

トークスクリプトの作り方を7ステップで紹介!具体的な例文からツールまで解説します

企業における架電業務において、トークスクリプトを作成したいと考えているものの、「どのように作ればいいのか分からない」と感じている人もいるのではないでしょうか。トークスクリプトはテンプレートや例文を活用すれば、比較的簡単に作成できます。ただし、真の価値は作成後の運用とデータ収集です。

本記事では、効果的なトークスクリプトの作り方やポイントを解説します。さらに、具体的な例文や、標準化を促進するツールも併せて紹介します。

トークスクリプトの作成から改善サイクルの確立まで、営業力向上に役立つ情報を収集できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。

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トークスクリプトとは?おさえておきたい基本事項

トークスプリプととは電話対応の台本です。

トークスクリプトとは、顧客への応対サービスの質を向上させるための会話やシナリオをまとめた台本です。

 

主にテレアポやインサイドセールス、訪問営業などさまざまな営業シーンで活用されています。近年、テレワークやオンライン営業の普及に伴い、トークスクリプトの重要性が高まっています。

 

トークスクリプトで得られる具体的なメリットは、下表の通りです。

 

メリット詳細
情報共有とコミュニケーションの改善統一されたスクリプトの使用により、部署や担当者間での情報の齟齬を防ぎ、社内での円滑なコミュニケーションが可能になる
営業品質の均一化営業品質の均一化 ・経験や個人のスキルに関わらず、一定水準の顧客対応が可能になる ・新人営業担当者でも、スクリプトの活用により、ベテランに近い対応ができるようになる ・顧客満足度の向上や成約率の改善が期待できる
新人教育の効率化新人教育の効率化 ・営業のノウハウや成功事例の体系化により、効率的な教育が可能になる ・商品知識やよくある質問への対応方法などを学べる ・新人でも早期に一定レベルの対応ができるようになり、戦力化までの期間短縮につながる
業務の属人化防止業務の属人化防止 ・特定の優秀な営業担当者のスキルに頼るのではなく、組織全体で高いパフォーマンスを維持できるようになる ・良い結果が出たトーク内容のスクリプト化により、誰でも再現可能な営業手法を確立できる ・人材の異動や退職による影響を最小限に抑えられる

トークスクリプトの作り方を7つのステップで紹介

7つのステップでトークスクリプトを作成しましょう。

ここからは、効果的なトークスクリプトを作るための7つのステップを紹介します。以下のステップで順に進めてください。

ステップ1|ゴールを設定する

トークスクリプト作成の第一歩は、明確なゴール設定です。トークスクリプトの使用場面によってゴールは異なるため、重点的に話す内容も変わります。

 

以下は、場面ごとのゴール例です。

 

・テレアポ:アポイント獲得

・インサイドセールス:資料送付

・営業訪問:訪問日時の決定

 

具体的なゴール設定によりトーク内容がブレにくくなり、成果につながりやすい会話を組み立てやすくなります。また、ゴールが明確であれば、トークスクリプトを使用する営業担当者も目的意識を持って対応できるため、より高い成果も期待できます。

 

ステップ2|ターゲットを設定する

次のステップは、トークスクリプトの対象となるターゲットの明確化です。自社でよく対応する顧客や、これから顧客にしたい人物像を具体的にイメージします。

 

設定するターゲットの例は、以下の通りです。

 

・業種:IT企業

・企業規模:従業員50人以上

・役職:人事部長

・年齢層:40代〜50代

・課題:採用コスト削減

 

ターゲットを具体化できれば、対面での会話を想定したリアリティのあるトークスクリプトを作成できます。さらに、相手の立場や状況を考慮した言葉遣いや、想定される質問への対応なども織り込めるでしょう。

 

ここで抽象的なターゲットを設定してしまうと、汎用的な内容になってしまい、成果につながりにくくなります。具体的なターゲットの設定が効果的なトークスクリプト作成の土台となるため、複数のアイデアを出しながら具現化していくことをおすすめします。

ステップ3|ヒアリング項目を決定する

ヒアリング項目の決定は、効果的なトークスクリプト作成の要です。特にBtoB企業の場合、ヒアリング項目のフレームワーク「BANT条件」を活用すると作りやすくなります。

 

BANT条件とは、以下の頭文字をとったものです。

 

・Budget(予算):製品やサービスの導入に関する予算

・Authority(決済権):担当者の決済権の有無、決定権者の確認

・Need(必要性):顕在・潜在ニーズの確認、自社製品・サービスとの適合性

・Time frame(導入時期):契約可能な時期の確認

 

BANT条件には、成約基準の明確化やプロセスの可視化など、成約率を底上げできるメリットがあります。

 

フレームワークの項目に沿ったヒアリングにより、自社のトークスクリプト作成に必要な情報を効率的に収集し、次のステップにつなげられます。

ステップ4|テンプレートを使って構成を作成する

テンプレートを使うことで、チーム内で統一された形式のトークスクリプトを作成できるメリットがあります。トークスクリプトの基本的な構成は、以下6つの要素で成り立ちます。

 

・あいさつ

・自己紹介

・最初のつかみ

・相手の反応に応える

・質問する

・日時を設定する

 

基本要素をもとに、フローチャートを作成するのが一般的です。構成を作る際は、見やすさを意識したシンプルな内容とします。複雑すぎる構成は、実際の会話でスムーズに活用するのが難しくなるためです。

 

作成には、ExcelやPowerPointなど日常的に使っているツールを活用すると、簡単に作成できるうえ、後からの修正や更新も容易です。テンプレートに縛られすぎず、必要に応じてカスタマイズする柔軟性も、使いやすいトークスクリプト作成では欠かせません。

ステップ5|具体的な文言を作成する

トークスクリプトの核となる文言は、できるだけ具体的に作成します。その際、いかにも営業電話と感じられるトーク内容は、ネガティブな印象を与える可能性があるため、注意が必要です。

 

言葉選びの配慮や相手の興味をひくワードを使うなど、警戒心を解くための例文を考えることが重要です。

 

電話口における効果的な質問例は、以下の通りです。

 

・「○○について、課題に感じていることはありますか?」

・「現在の○○の運用状況を教えていただけますか?」

・「○○に関して、改善したい点はございますか?」

 

また、相手の反応に応じて柔軟に対応できるよう、いくつかのバリエーションを用意しておくと効果的です。文言作成の際は、相手の立場に立って、どのような言葉遣いが好印象を与えるかを常に意識しましょう。

 

ステップ6|分岐を設定する

トークスクリプトの効果を高めるには、相手の質問にスムーズに対応できるよう、回答パターンの分岐設定が重要です。ただし、分岐が多いと最適解が判断できなくなるため、必要最小限にとどめることがポイントです。

 

例えば、「資料をご覧いただけましたか?」という最初の質問に対し「はい」「いいえ」それぞれの回答に応じた分岐を用意すると、スクリプト全体が複雑になります。「資料を請求されたきっかけを教えていただけますか?」と、どちらにも共通する質問を用意すれば、分岐せずに対応できます。

 

柔軟性を持たせた質問を活用した分岐設定によって、スムーズな会話の流れを作り出せます。

ステップ7|目的とポイントを明記する

トークスクリプトの最後のステップとして、会話文だけではなく、トークの目的やポイントも明記しておくことが重要です。

 

会話文のみの場合、ポイントはどこなのか意識しにくく、再現性が低くなってしまう可能性があります。トークスクリプトは対応方法の参考であり、自分の言葉で伝えるためには目的とポイントの明記が不可欠です。

 

例えば、各セクションの冒頭に「このセクションの目的:顧客のニーズを把握する」「ポイント:具体的な数字を引き出す」などと記載しておけば、スクリプトを使用する人が意図を理解しやすくなります。

 

こうした工夫が、単なる台詞の暗記ではなく、目的を理解したうえで対応できる担当者の育成にもつながります。

トークスクリプト作成のポイント4選

ヒアリング中心のトークスプリプは円滑なコミュニケーションにつながります。

トークスクリプト作成は話し手の視点に意識が向いてしまいがちですが、実はヒアリングが重要です。相手の状況や問題点を聞き出すための質問を用意しておけば、より効果的なコミュニケーションが可能になるためです。

 

質問を適切に入れておけば、話を聞く姿勢を示せるため、結果として信頼感や好感度が高まり、コミュニケーションが円滑になります。

 

ポイントは、質問方法の組み合わせ方にあります。まず、関係性を築くため、「はい」「いいえ」など簡単に返答できる質問(クローズドクエスチョン)から始めます。例えば「○○について検討はされていますか?」といった質問です。

 

その後、ニーズや課題を引き出すために、踏み込んだ質問(オープンクエスチョン)として「具体的にどのような点でお困りですか?」と続けることで、スムーズに相手の本音を引き出せます。

 

ヒアリング重視のアプローチにより、相手のニーズに合わせた提案が可能になるため、成約率の向上につながるトークスクリプトを作成できます。

具体的なデータを活用する

トークスクリプトの説得力を高めるためには、具体的なデータや数字を盛り込むと効果的です。定量的なデータや数字は、言葉だけの説明よりも根拠が明確な分、相手に納得してもらいやすくなります。

 

具体例は以下です。

 

・「1年間で売り上げが30%アップした」

・「過去のデータによると○○な状況では、顧客満足度が95%に達した」

・業界平均や競合他社との比較データ

 

具体的な数字は相手の印象に強く残るだけでなく、より相手のニーズを汲みとった課題を捉えた提案ができるようになります。ただし、データの出典を明確にし、必要に応じて補足説明を加える準備も忘れないようにしましょう。

 

柔軟性を持たせる

効果的なトークスクリプトには柔軟性が不可欠です。スクリプト通りに進まない場合も想定し、臨機応変な対応ができるよう準備しましょう。

 

柔軟性を持たせるためのポイントは、以下の通りです。

 

・会話の段階ごとに顧客の返答への対応を考える

・複数のバリエーションを用意する

・商品知識や業界動向などの背景情報を理解しておく

 

例えば「どんな課題がありますか?」とオープンクエスチョンを投げかけた際に「特にないです」と返答があったとします。その際は、「○○な課題が多いですが、御社はそういったことはありませんか?」と、クローズドクエスチョンで返すことで、相手に新しい課題を認識してもらうきっかけが作れます。

 

また、相手の反応や態度に応じて、トーンや言葉遣いを柔軟に変更できるよう、複数のバリエーションを用意しておくことも効果的です。

 

継続的に改善する

優れたトークスクリプトは、継続的な改善が欠かせません。実際にスクリプトを使った結果を分析し、定期的に更新するまでが一連の流れとして重要です。

 

改善のポイントは、以下の3つです。

 

・NGの理由に注目する(例:伝え方の問題、ニーズの不一致、ターゲット設定の適切さ)

・成功事例から学び、効果的だった表現や流れをほかのシーンに応用する

・定期的な更新のタイミングを設ける

 

継続的な改善サイクルによって効果的なトークスクリプトへと進化させることで、営業力の向上につなげられます。

 

トークスクリプトの例文

BtoB、BtoCそれぞれに適切なトークスクリプトの作成が大切です。

ここからは、トークスクリプト作成の参考になる例文を、BtoBとBtoCに分けて紹介します。どちらもニーズを聞き出す質問を含めながら、具体的な数字やデータを用いて信頼性を高める工夫がポイントです。自社の顧客に該当するほうを参考にしてください。

BtoBの例文

BtoBのトークスクリプトでは、論理的な説明と具体的なデータを重視した4つの構成の例文を紹介します。

 

⒈「お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。○○株式会社の△△と申します。弊社は、企業の生産性向上を支援するITソリューションを提供しております。本日は、貴社の業務効率化についてお話をお伺いできればと思います。」

 

⒉「現在、業務の中で特に時間がかかっている作業はございますか?また、それらの課題に対して、どのような対策をお考えでしょうか?」

 

⒊「弊社のソリューションを導入いただくことで、データ入力作業の時間を約30%削減できた事例がございます。具体的には、AIを活用した自動化システムにより、データ入力や分析作業を効率化します。導入企業の95%が業務時間の短縮を実感されています。」

 

⒋「ご興味をお持ちいただけましたら、詳細な資料と導入事例をお送りさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?」

 

上記例文の特徴は以下の通りです。

 

・自社の専門性を簡潔に紹介する

・相手のニーズを探る質問を投げかける

・具体的な数値を出して自社製品の効果を伝える(30%の時間削減、95%の企業が実感)

・次のステップへ誘導する

 

論理的な流れと具体的なデータの組み合わせにより、BtoB向けの説得力あるトークスクリプトを作成できます。

 

BtoCの例文

BtoCのトークスクリプトでは、感情に訴えかける表現と即効性を強調した4つの構成の例文を紹介します。

 

⒈「こんにちは。○○ショップの△△です。本日は、新商品のご案内をさせていただきます。」

 

⒉「最近、健康や美容に関心が高まっていますが、お客様も気をつけていることはありますか?」

 

⒊「弊社の新商品「xxx」は、忙しい現代人の健康をサポートする栄養補助食品です。1日1回の摂取で、必要な栄養素をバランスよく補給できます。特に、ビタミンCとコラーゲンが豊富に含まれており、美容効果も期待できます。20代~40代の幅広い年代の方々にご利用いただいております」

 

⒋「今なら、1週間分のお試しセットを特別価格でご提供しております。ぜひこの機会にお試しいただけませんか?」

 

上記例文の特徴は以下の通りです。

 

・相手の関心事(健康や美容)に触れ、ニーズを探る質問を投げかける

・商品の特徴を簡潔に説明し、具体的な効果(必要な栄養素の補給、美容効果)を強調する

・利用者の年代を明示して訴えかける

・特別価格のお試しセットを提案し、即時の行動を促す

 

BtoCのトークスクリプトでは、特に以下の点が重要です。

 

・顧客の日常生活や悩みに寄り添う表現を用いる

・商品がもたらす具体的なメリットを感情的に訴えかける

・「今なら」という即時性を強調し、購買意欲を高める

 

顧客の感情に働きかけながら、具体的なメリットを分かりやすく伝えることが、BtoC向けのトークスクリプトでは効果を発揮します。

作成したトークスクリプトを標準化するならIVR導入も効果的

IVRはークスクリプトの標準化と品質向上に貢献できるツールです。

トークスクリプトの活用と標準化には、IVR(Interactive Voice Response)の導入が非常に有効です。IVRは単なる自動応答システムではなく、トークスクリプトの標準化と品質向上に大きく貢献するツールとして注目されています。

 

IVRの主なメリットは、以下の4つです。

 

・受信と発信の両方を自動化

・対応品質の均一化

・人的リソースの削減

・大量の顧客対応が必要な企業の業務効率向上

 

 

 

例えば、営業のフォローとしてユーザーリストに自動発信と自動音声で案内するパターンが挙げられます。作成したトークスクリプトを利用すれば、業務の標準化にもつながります。

 

さらに、ソクコムは初期費用が0円、月額利用料が1ユーザーあたり1,480円(税抜き)、1チャネルあたり2,000円(税抜き)と状況に応じた調整のしやすい価格設定も特徴です。

 

企業の成長と顧客満足度の向上を同時に実現するためにも、IVRの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

IVRについては、以下の記事でより詳しく解説しているため、併せてご覧ください。

 

 

失礼いたしました。

下記に内容を追加しました。

まとめ|トークスクリプトの改善サイクルを回して営業力を高めよう

トークスクリプトの作成は、テンプレートや例文の活用で効率的に進められます。しかし、真の価値は実践と改善です。

 

作成したスクリプトを実際に使用し、その結果をデータ収集・分析する仕組み化が重要です。改善サイクルを継続的に回すことで、社内の営業力を着実に高めていけます。

 

また、IVRを導入し、トークスクリプトの標準化を促進する方法も有効です。特にソクコムは、IVRを含めたコミュニケーション業務全体の生産性向上をトータルでサポートしています。

 

トークスクリプトの最適化やIVR導入についてお悩みの人は、ぜひソクコムの無料相談をご利用ください。お客様の状況を伺い、最適な選択ができるようにアドバイスいたします。以下の問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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