2024.11.30
コールセンターにおけるアウトバウンドとは?インバウンドとの違いも解説
コールセンター業務の中でも「アウトバウンド業務」とは、どのような内容を指すのか詳しく知らないという方もいるかもしれません。また、「インバウンド」との違いについて知りたい方もいるでしょう。
アウトバウンドは、企業が顧客に対して電話をかける「架電業務」のことです。一方、インバウンドは顧客からの問い合わせを受ける「受電業務」であり、目的や対応の内容が異なります。
この記事では、アウトバウンド業務の基礎知識や、インバウンドとの違いについて解説します。また、コールセンターのコスト削減や業務効率化に役立つ方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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- 目次
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- コールセンターにおけるアウトバウンドとは?
- ールセンターのアウトバウンドとインバウンドの違い
- コールセンターにおけるアウトバウンドの業務内容5つ
- テレアポ(テレフォンアポイント)
- テレマ(テレマーケティング)
- 電話調査
- インサイドセールス
- 事務作業
- コールセンターのアウトバウンドにおける3つの課題
- 成約率が低い
- オペレーターの人員不足
- オペレーターのモチベーション維持
- コールセンターのアウトバウンドを成功させる7つのコツ
- ターゲットへの念入りなリサーチを行う
- 正しいKPI設定を行う
- トークスクリプトを用意する
- オペレーターをフォローアップできる体制を整える
- 定期的なロールプレイングを実施する
- アウトバウンド業務を外注化する
- ツールを導入して効率化する
- コールセンターのアウトバウンドを効率化させるならソクコムへ
- まとめ
コールセンターにおけるアウトバウンドとは?
コールセンターにおけるアウトバウンドとは、顧客に向けて積極的に電話をかける「架電業務」を指します。企業が顧客に対して情報を提供したり、商品やサービスを提案したりする目的で行われます。
具体的には、新規顧客の開拓や既存顧客へのフォローアップ、アンケート調査、契約更新の案内などが含まれます。アウトバウンド業務は、顧客との関係を構築し、売上増加や顧客満足度の向上を目指すための重要な手段です。
また、アウトバウンド業務を効率化するには、ターゲットリストの精査や適切なツールの活用が求められます。このような施策を実施すれば、成果を最大化できるでしょう。
ールセンターのアウトバウンドとインバウンドの違い
アウトバウンドとインバウンドは、コールセンター業務の2つの大きな柱です。アウトバウンドは企業が顧客に電話をかける「架電業務」を指し、新規顧客の獲得や既存顧客へのフォローが主な目的です。
一方、インバウンドは顧客からの問い合わせに応じる「受電業務」を指します。商品の問い合わせや苦情対応、注文受付など、顧客からのリクエストに対応します。
このように、アウトバウンドとインバウンドは方向性が異なるものの、どちらも顧客満足度の向上が目的となっています。コールセンターでは両業務を組み合わせることで、顧客との信頼関係を築きます。
コールセンターにおけるアウトバウンドの業務内容5つ
コールセンターで行われるアウトバウンドの主な業務内容は5つです。
- テレアポ(テレフォンアポイント)
- テレマ(テレマーケティング)
- 電話調査
- インサイドセールス
- 事務作業
それぞれの業務内容について以下で解説します。
テレアポ(テレフォンアポイント)
テレアポ(テレフォンアポイント)は、新規顧客開拓のための電話営業を指します。主に顧客リストをもとに電話をかけ、営業訪問の約束を取り付けます。
テレアポでは、相手に興味を持たせるためのトークスクリプトが不可欠です。具体的には、「同業他社の在庫の課題を30%改善しました」などのフレーズを用いて、相手の関心を引きつけるのが重要です。
また、テレアポは断られるケースが多いため、メンタルを保つスキルと効率的な電話対応力が必要です。テレアポは、企業の売上拡大や市場開拓において欠かせない役割を担っています。
テレマ(テレマーケティング)
テレマ(テレマーケティング)は、電話を通じて既存顧客へのフォローアップや新商品の提案などのマーケティング活動を行う業務を指します。
テレアポと異なり、すでに取引のある顧客を対象とするため、信頼関係を前提にした提案が可能です。たとえば「現在のご利用状況はいかがですか?」といったヒアリングを行い、顧客満足度の向上を図るのが目的となります。
また、新商品やキャンペーンの案内を行いクロスセルやアップセルを目指すケースも多いです。既存顧客を対象にするため、比較的成果が上がりやすい点が特徴です。
電話調査
電話調査は、特定のリストをもとに相手に電話をかけ、市場調査や意識調査を行う業務です。アンケート形式で質問を進め、商品の改善や新商品の企画に役立てるデータを収集します。
たとえば「現在利用されている商品について、何かお困りごとはございますか?」など、顧客のリアルな意見を聞き出すことが重要です。これにより、顧客ニーズをより正確に把握することが可能になります。
電話調査は、営業活動ではなくマーケティングの一環として行われる、顧客との関係を深めるうえでも役立つ業務です。
インサイドセールス
インサイドセールスは、電話やメール、チャットなどの手段を用いて顧客との関係を構築し、契約や購入につなげる遠隔型の営業活動です。
即決が求められるテレアポと異なり、長期的な関係構築を目指します。たとえば、過去に問い合わせをした顧客へフォローを実施し、「お困りの点はありませんか?」と継続的に接触するのが一般的です。
この手法は、リード(見込み顧客)の育成を目的とし、顧客の信頼を獲得したうえで商談へ進むため、成果が長期的に見込めます。
事務作業
アウトバウンド業務には、架電業務だけでなく事務作業も含まれます。顧客データの管理や通話記録の入力、報告書の作成などが代表的です。
たとえば、電話対応後に得られた情報をCRM(顧客管理システム)に入力し、顧客情報を最新の状態に保つことが求められます。その結果、次回の架電時にスムーズな対応が可能になります。
また、通話内容を振り返ることで、応対品質を向上できます。これらの事務作業をこなすことが、アウトバウンド業務全体の成功につながります。
コールセンターのアウトバウンドにおける3つの課題
アウトバウンド業務は、企業の売上向上や顧客関係の構築に役立つ一方で、いくつかの課題も抱えています。主な課題は以下の3つです。
- 成約率が低い
- オペレーターの人員不足
- オペレーターのモチベーション維持
それぞれの課題について以下で解説します。
成約率が低い
アウトバウンド業務における大きな課題のひとつは、成約率の低さです。新規顧客への架電は、100件中1件でも成果が出れば成功とされるほど、成約のハードルが高いとされています。
最近は競合が増え、消費者の選択肢が広がっているため、冷たい反応を受けるケースも多いです。さらに、ターゲットリストが自社のニーズに合っていなかったり、トークスクリプトの効果的が薄かったりする場合、さらに成約率は低下する可能性があります。
この課題に対処するためには、適切なターゲットの絞り込みや、顧客ニーズに合わせた提案内容の準備が重要です。また、リードの質を向上させるマーケティング活動も欠かせません。
オペレーターの人員不足
コールセンター業界全体の課題として挙げられるのは、人員不足です。アウトバウンド業務では、多くの架電をこなさなければならないため、オペレーターにかかる負担が大きいのが現状です。
ノルマに追われる環境や顧客からの冷たい対応が重なると、心理的ストレスが蓄積し離職率が高くなります。繁忙期に十分な人員を確保できない場合、既存スタッフに負担が集中し、業務効率がさらに低下する恐れもあるでしょう。
この問題を解決するには、適切な人員配置に加え、ストレスを軽減するための働きやすい環境づくりが求められます。
オペレーターのモチベーション維持
アウトバウンド業務の成果は、オペレーターのモチベーションに大きく左右されます。しかし、架電に対するネガティブな反応や、成果が出にくい状況が続くと、モチベーションの低下が課題となります。
たとえば、成約につながらない期間が長引くと、自信や仕事への意欲を失ってしまうこともあるでしょう。その結果、離職率が高まり、新たな採用コストや育成の負担が発生する悪循環に陥る場合があります。
モチベーションを維持するには、公平な評価基準の導入や成功事例の共有、研修によるスキル向上などが効果的です。
オペレーターが働きがいを感じられる環境を整えることが重要です。
コールセンターのアウトバウンドを成功させる7つのコツ
コールセンターのアウトバウンド業務を効果的に行うためには、以下の7つのコツを実践する必要があります。
- ターゲットへの念入りなリサーチを行う
- 正しいKPI設定を行う
- トークスクリプトを用意する
- オペレーターをフォローアップできる体制を整える
- 定期的なロールプレイングを実施する
- アウトバウンド業務を外注化する
- ツールを導入して効率化する
それぞれのコツについて以下で解説します。
ターゲットへの念入りなリサーチを行う
アウトバウンド業務の成功率を高めるには、ターゲットのリサーチが欠かせません。顧客のニーズや課題を把握することで、より効果的なアプローチが可能になります。準備段階での情報収集が、その後の提案の説得力を高める鍵です。
たとえば、ターゲット企業の業界動向や取引履歴、過去の問い合わせ内容を調べたうえで「御社のような業界の企業では〇〇が課題となりやすいですが」と具体的に提案すれば、相手の関心を引きつけやすくなります。
また、企業四季報や公式Webサイト、SNSなどの情報源を活用し、ターゲットの現状を詳しく把握することも効果的です。
さらに、相手企業が過去に導入した製品やサービスを調査し、それを踏まえた提案を行うことで、より的確なアプローチが可能になります。リサーチが丁寧であればあるほど、相手に信頼感を与え、成果につながる可能性が高まるでしょう。
正しいKPI設定を行う
KPI(Key Performance Indicator)とは、アウトバウンド業務の成果を測る指標です。たとえば、架電件数、コンタクト率、成約率などが代表的なKPIに該当します。
具体的には「1時間あたりの架電件数を〇件以上に設定」「コンタクト率を〇%以上に目指す」といった基準を設ければ、業務の進捗や課題を可視化できます。
また、KPIを定期的に見直し、目標に合わせた調整も必要です。
トークスクリプトを用意する
質の高いトークスクリプトは、アウトバウンド業務の成功に欠かせない要素です。準備不足のまま電話をかけると話が脱線しやすく、相手の関心を失う可能性があります。
たとえば「最初の挨拶→自己紹介→課題の提案→解決案の提示」といった流れをトークスクリプトに盛り込んでおけば、効率的に話を進められます。
また、想定される質問や断り文句に対する切り返しのフレーズもあらかじめ準備しておくとよいでしょう。
トークスクリプトを活用すれば、応対の質が向上して成果につながる確率が高まります。
オペレーターをフォローアップできる体制を整える
アウトバウンド業務では、顧客からの冷たい対応や厳しい言葉に直面することを避けるのは困難です。そのため、オペレーターの精神的なケアを行う体制が必要です。適切なサポート体制を整えれば、オペレーターの離職率を下げて業務の安定性を高められます。
たとえば、定期的なミーティングや面談を通じて悩みを聞き、解決策を共に考える場を設けると、オペレーターの負担を軽減できます。また、目標達成時にインセンティブや表彰を設ければ、モチベーションを保ちやすくなるでしょう。
さらに、オペレーター同士が情報を共有できる場を設けるのも効果的です。成功事例や効果的なトークスクリプトの共有を通じて、個々のスキルアップを図り、連帯感を高められます。
定期的なロールプレイングを実施する
アウトバウンド業務の質を向上させるためには、定期的なロールプレイング(ロープレ)が効果的です。実際の架電業務を模した練習を行ってスキルを磨けば、実際の顧客対応の精度が上がります。
ロープレでは、顧客役とオペレーター役に分かれ、トークスクリプトをもとに練習を進めます。上司や同僚からフィードバックを受けることで、改善点を具体的に把握できる点がメリットです。
たとえば「断られた際の切り返し」や「関心を引く質問の仕方」など、実践に即したスキルを身につけられます。ロープレを継続的に行えば、オペレーターの自信と対応力を高められるでしょう。
アウトバウンド業務を外注化する
業務の効率化や質の向上を目指すなら、アウトバウンド業務を専門業者に外注化する方法もあります。外注化によって、自社のリソースを他の重要な業務に集中させることが可能です。
専門業者は、豊富な経験とノウハウを持ち、リード獲得や成約率向上のための最適なアプローチを提供します。さらに、アウトバウンド業務特有のストレスを軽減できるため、内部の人員負担も軽減されます。
ただし、外注先を選ぶ際には、業者の実績や得意分野、費用対効果を十分に検討することが重要です。
ツールを導入して効率化する
アウトバウンド業務を効率化するには、ツールの導入も効果的です。たとえば、CTI(Computer Telephony Integration)を活用すると、電話機とコンピューターを連携でき、さまざまな機能が利用できます。
具体的には、顧客情報を瞬時に表示させたり、通話を録音したりするなどが挙げられます。
また、IVR(自動音声案内)を活用したオートコール機能を利用すれば、大量の顧客に一斉に自動音声で発信し、興味を示した顧客から折り返しを受けることも可能です。その結果、成約見込みのある顧客のみに集中して対応できます。
「ソクコム」は、上記のようなアウトバウンド業務を効率化させる機能を揃えています。自社のアウトバウンド業務をより効率的に、成果も向上させたい場合は、導入を検討してみるとよいでしょう。
コールセンターのアウトバウンドを効率化させるならソクコムへ
コールセンター業務の効率化を目指す場合、ツールを導入して一気に進めてしまう方法もおすすめです。たとえば「ソクコム」は、電話だけでなくメールやSMSなど、さまざまなチャネルを活用したアウトバウンド業務に対応可能です。
ソクコムでは、IVR(自動音声案内)を利用したオートコール機能を備えており、多くの顧客へ一斉に発信し、興味を持った顧客から折り返しを受けられます。この機能を活用すれば、成約見込みの高い顧客に集中してアプローチできるだけでなく、コールセンターの人員の見直しにも役立つでしょう。
さらに、ソクコムはSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)との連携が可能で、自社の顧客情報を一元管理できます。その結果、顧客に対して迅速な対応が可能になり、業務の効率化だけでなく顧客満足度の向上も期待できます。
アウトバウンド業務の質を高め、コスト削減や効率化を実現したいとお考えの方は、ぜひソクコムの導入を検討してみてください。
まとめ
アウトバウンド業務は、コールセンターにおいて重要な役割を担う業務です。顧客との関係を築き、商品やサービスの提案を行うことで、企業の成長を支えています。しかし、成約率の低さや人員不足などの課題も多く存在します。
本記事で紹介したコツや業務効率化の方法を実践すれば、アウトバウンド業務の質を向上させられるでしょう。また、ソクコムのようなツールを活用すれば、業務負担を軽減し、少ない人数でも成果を最大化する環境を整えられます。
本記事の内容を参考に、アウトバウンド業務の質を高めて業務効率化や成果の最大化に取り組みましょう。