2024.12.31
コールセンターでのクレーム対応のコツを解説!言い回しやポイントも紹介
コールセンターでのクレーム対応に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。クレームは企業活動では避けられませんが、適切に対応することで顧客満足度の向上や企業の信頼獲得につながります。
しかし、不適切な対応は却って顧客の不満を増幅させ、企業イメージに悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
本記事では、クレーム対応が求められるケースや対応に使える言い回し、対応のコツを解説します。
コールセンターに寄せられるクレームの原因を把握することで、適切に対処ができるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
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- 目次
-
- コールセンターでクレーム対応が発生する3つの原因
- 購入した商品やサービスに関するクレーム
- オペレーターの応対品質に対するクレーム
- 悪質なクレーム
- コールセンターに寄せられるクレームの種類と具体例
- 間違いを指摘するクレーム
- 顧客の勘違いから発生するクレーム
- 感情的に訴えてくるクレーム
- お詫びの品などを期待するクレーム
- 長時間拘束してくるクレーム
- 理不尽な要求を伴うクレーム
- 暴言で威嚇してくるクレーム
- クレーム対応をスムーズに進める7つのコツ
- クレームへのお詫びと感謝を伝える
- 顧客の話を聞いて要約する
- 適度な相槌やリアクションで共感の姿勢を見せる
- 顧客の要望に対して適切な対応を心がける
- 顧客を待たせる場合は理由と目安の待ち時間を伝える
- 冷静かつ客観的に対応する
- 無礼な言い回しは避ける
- コールセンターでのクレーム対応で使える言い回し
- クレーム対応 4つのポイント
- マニュアルやトークスクリプトを作成する
- あとから電話内容を振り返る
- どうしても解決が難しい場合は上司からサポートを受ける
- クレームは「自分に対して言っているわけではない」ことを理解する
- コールセンターでのクレーム対応効率化はソクコムへ
- まとめ
コールセンターでクレーム対応が発生する3つの原因
コールセンターで発生するクレーム対応の原因は、主に以下の3つに分類されます。
- 購入した商品やサービスに関するクレーム
- オペレーターの応対品質に対するクレーム
- 悪質なクレーム
それぞれについて以下で解説します。
購入した商品やサービスに関するクレーム
多く寄せられるクレームの一つが、購入した商品やサービスに対する不満です。たとえば「商品に不具合がある」「サービス内容が顧客の期待と異なる」などが該当します。
より具体的には「注文と違う商品が届いた」「サービスの利用方法がわかりにくい」といった内容が典型的です。
このようなクレームが発生する背景には、商品説明の不足や顧客との認識のズレがあります。対応のポイントは、まず顧客の話をしっかり聞き、状況を正確に把握することです。
そのうえで、交換や返金などの解決策を提案し、誠意を持って対応します。迅速かつ丁寧な対応が顧客の信頼回復につながるでしょう。
オペレーターの応対品質に対するクレーム
オペレーターの言葉遣いやの態度、対応スピードに対するクレームも少なくありません。たとえば「説明がわかりづらい」「対応が冷たい」「質問に答えてくれない」といったケースが該当します。
特に、顧客が困っている状況で不適切な対応をすると、不満がさらに高まります。この種のクレームを防ぐには、オペレーターの研修やマニュアルの充実が不可欠です。
言葉遣いや適切な相づち、共感を示す姿勢など、応対の質を高める工夫が求められます。クレームを受けた場合は、まず謝罪し、あらためて丁寧に説明することが重要です。
悪質なクレーム
一部のクレーマーは、正当な理由なく過剰な要求や威圧的な態度を取りオペレーターを困らせる場合があります。「長時間の拘束」「理不尽な謝罪要求」などが典型例です。
こうしたクレームは業務に支障をきたすため、迅速かつ冷静に対処する必要があります。悪質なクレームに対しては、毅然とした態度で対応し、必要に応じて上司や責任者に報告します。
また、通話録音機能などを活用してクレーム内容を記録し、後々のトラブルを防ぐことが重要です。過度な要求には応じず「できる範囲で対応します」と明確に伝える必要があります。
コールセンターに寄せられるクレームの種類と具体例
コールセンターにはさまざまなクレームが寄せられますが、主に以下の7つに分類できます。
- 間違いを指摘するクレーム
- 顧客の勘違いから発生するクレーム
- 感情的に訴えてくるクレーム
- お詫びの品などを期待するクレーム
- 長時間拘束してくるクレーム
- 理不尽な要求を伴うクレーム
- 暴言で威嚇してくるクレーム
それぞれのクレームの種類と具体例について以下で解説します。
間違いを指摘するクレーム
顧客から寄せられるクレームの代表例が、企業側のミスを指摘するクレームです。
たとえば「注文した商品が間違っている」「請求内容が異なっている」などのケースが該当します。こうしたクレームは正当なものであり、迅速な対応が求められます。
まずはミスを認めて「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」と謝罪したうえで、正しい商品や請求内容に修正しましょう。
状況に応じて返金や代替品の発送を提案します。事実確認を怠らず、迅速かつ丁寧な対応が顧客の信頼回復につながります。
顧客の勘違いから発生するクレーム
顧客の勘違いによってクレームが発生することも少なくありません。たとえば「注文が確定していないのに、商品が到着していない」といったケースです。
この場合、顧客は自身の誤解に気づいていないため、丁寧に状況を説明する必要があります。「確認いたしましたところ、ご注文が完了しておりませんでした」と事実を伝え、「再度手続きをご案内させていただきます」と解決策を提示します。
顧客の面目を保つため、真っ向から否定するのではなく、クッション言葉を活用すると効果的です。
感情的に訴えてくるクレーム
顧客が感情的になり、強い口調で不満を訴えるケースがあります。多くの場合、商品の不具合やサービスの不備が原因です。このようなクレームには、共感を示しながら対応することが求められます。
「不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません」と共感の言葉を伝えたうえで「すぐに状況を確認いたします」と真摯に対応する姿勢を見せましょう。
顧客の感情を和らげれば、対話がスムーズに進みます。
お詫びの品などを期待するクレーム
クレームを申し立てる際に、返金やお詫びの品を求める顧客もいます。サービスの不備を補てんしてほしいという思いが背景にありますが、過度な要求には注意しなければなりません。
まずは謝罪し、「お詫びとして〇〇をご提案させていただきます」と、企業の規定内で対応します。ただし、必要以上の謝礼はトラブルの原因となるため、毅然とした態度で対応し、「これ以上のご対応はいたしかねます」と明確に伝えることが重要です。
長時間拘束してくるクレーム
問題の解決を求め、長時間の電話で拘束してくる顧客もいます。過度な拘束は、他の業務に支障をきたすため、適切なタイミングで会話を切り上げる必要があります。
「この件については一度調査を実施し、後ほどご連絡させていただきます」と伝えることで、電話を終了させます。丁寧な言葉遣いに留意し、必要に応じて上司へエスカレーションしましょう。
理不尽な要求を伴うクレーム
一部の顧客は、根拠のない要求や企業の対応範囲を超える要望を持ち出します。たとえば「無償での対応」や「特別なサービス」を求めるケースが該当します。
このような場合、「規定によりお応えできません」と明確に断ることが重要です。ただし、断る際も「ご理解いただけますと幸いです」とクッション言葉を添えることで、顧客の反感を和らげられます。
暴言で威嚇してくるクレーム
威圧的な態度や暴言を伴うクレームは、オペレーターにとって大きなストレスとなります。こうしたクレームには、決して感情的にならないことが重要です。
「申し訳ございませんが、これ以上の対応はできかねます」と毅然とした態度で伝えます。必要であれば上司や責任者に対応を引き継ぎ、通話録音を活用して証拠を残します。
暴言に対しては断固とした姿勢で臨むことが重要です。
クレーム対応をスムーズに進める7つのコツ
コールセンターでのクレーム対応は迅速かつ適切に進めれば、顧客満足度の向上につながります。主に以下の7つのコツを意識しましょう。
- クレームへのお詫びと感謝を伝える
- 顧客の話を聞いて要約する
- 適度な相槌やリアクションで共感の姿勢を見せる
- 顧客の要望に対して適切な対応を心がける
- 顧客を待たせる場合は理由と目安の待ち時間を伝える
- 冷静かつ客観的に対応する
- 無礼な言い回しは避ける
それぞれのコツについて、以下で解説します。
クレームへのお詫びと感謝を伝える
クレーム対応の第一歩は、顧客にお詫びと感謝を示すことです。
具体的には「ご迷惑をおかけし申し訳ございません。わざわざご連絡いただきありがとうございます」と丁寧に述べることで、顧客の怒りを和らげます。
クレームは企業の業務改善につながる貴重なフィードバックでもあるため、感謝の気持ちを示すことが重要です。
謝意を伝えることで、顧客は「自分の意見を受け入れてもらえた」と感じやすくなります。これにより、クレームが悪化するのを防ぎ、冷静に話し合いが進められます。
顧客の話を聞いて要約する
クレーム対応で大切なのは、顧客の話を丁寧に聞き、その内容を要約して伝えることです。「つまり〇〇という理解でよろしいしょうか?」と要点をまとめ、誤解を防ぎます。
要約することで、顧客は「自分の話が理解されている」と感じて安心します。また、要約はオペレーター自身が状況を正確に把握するうえでも役立ちます。
長時間のやり取りになると話が複雑化することがありますが、要約を挟むことでスムーズに話を進められるでしょう。
適度な相槌やリアクションで共感の姿勢を見せる
クレーム対応の最中、適度な相づちやリアクションを取り入れることで、顧客は「真摯に対応してもらえている」と感じます。
「おっしゃる通りです」「そのような状況だったのですね」といった言葉を使い、共感の姿勢を示しましょう。
ただし、過度な相槌は逆効果になることもあるため、顧客のペースに合わせてバランスを取ることが大切です。
顧客の要望に対して適切な対応を心がける
顧客が求める対応を理解し、適切に応じることが重要です。クレームのなかには、企業の規定外の要望が含まれることもありますが、できる範囲で対応することが求められます。
「できる限りの対応をいたします」といった言葉で寄り添う姿勢を見せつつ、現実的な解決策を提示しましょう。
顧客の要望に完全に応えられなかったとしても、代替案を提示することで納得してもらえる可能性が高まります。
顧客を待たせる場合は理由と目安の待ち時間を伝える
調査や確認のために顧客を待たせる際は、理由と目安の待ち時間を伝えることが大切です。例えば「確認に10分ほどお時間をいただきます」と具体的に伝えることで、顧客に安心して待ってもらえます。
また、時間がかかる場合は「大変お待たせして申し訳ございません」と適宜声をかけることで、顧客のストレスを減らし、スムーズな対応につなげられます。
冷静かつ客観的に対応する
クレーム対応では、感情的にならず冷静で客観的な態度を保つことが求められます。顧客が強い口調で話してきても「いただいた内容を真摯に受け止めます」と落ち着いて対応します。
強い口調で話された場合でも、自分を責める必要はありません。クレームは企業やサービスに対するものであり、個人への攻撃ではないことを意識して対応しましょう。
無礼な言い回しは避ける
クレーム対応では、「それはできません」「私の担当ではありません」といった否定的な言葉は避けるべきです。代わりに「確認いたします」「他の方法をご提案いたします」といった前向きな言い回しが求められます。
また、顧客の言葉を遮る行為や曖昧な返答も避ける必要があります。
コールセンターでのクレーム対応で使える言い回し
クレーム対応では、状況に合わせた適切な言い回しを使い分ければ、スムーズな解決につながります。以下に、クレーム対応で使える言い回しの例をまとめました。
対応シーン | 言い回しの例 |
---|---|
冒頭で謝罪する場面 | 「この度はご迷惑をおかけし申し訳ございません」 「不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません」 |
状況を整理する場面 | 「恐れ入りますが、詳細をお聞かせ願えますでしょうか」 「具体的な内容についてお聞かせいただけますでしょうか」 |
相手に対して共感を示す場面 | 「お客様のおっしゃるとおりです」 「お客様のおっしゃることはごもっともでございます」 |
事実確認するために保留や折り返しにする場面 | 「確認してまいりますので、少々お待ちください」 「お調べいたしますので、後ほど折り返しご連絡いたします」 |
解決策を提示する場面 | 「ご不便をおかけしたお詫びとして、新しい商品と交換いたします」 「商品の代金をご返金いたします」 |
感謝を伝える場面 | 「この度は貴重なご意見をいただきありがとうございました」 「いただいたお声を真摯に受け止めて再発防止に努めてまいります」 |
悪質なクレーム対応の場面 | 「対応いたしかねます」 「申し訳ございませんが、そのようなご要望にはお応えできません」 |
クレームについての適切な対応方法については、以下の記事でも解説しているので参考にしてください。
クレーム対応 4つのポイント
クレーム対応を円滑に進めるためには、事前の準備が欠かせません。特にコールセンターでは、状況に応じた対応を平準化して、誰でも一定のクオリティで応対できる環境づくりが必要です。
クレーム対応の際に覚えておくべき4つのポイントを以下にまとめました。
- マニュアルやトークスクリプトを作成する
- あとから電話内容を振り返る
- どうしても解決が難しい場合は上司からサポートを受ける
- クレームは「自分に対して言っているわけではない」ことを理解する
それぞれのポイントについて以下で解説します。
マニュアルやトークスクリプトを作成する
クレーム対応をスムーズに進めるためには、マニュアルやトークスクリプトの作成が不可欠です。オペレーターごとの対応にバラつきがあると、同じクレームに対して異なる対応となり、二次クレームに発展するケースがあります。
事前にマニュアルを整備し、トークスクリプトを活用することで、応対品質を平準化できます。
特に初心者や未経験のオペレーターでも、マニュアルがあれば適切な対応が可能です。定期的にトークスクリプトを見直し、最新の事例を反映させることが重要です。
あとから電話内容を振り返る
クレーム対応の品質向上には、通話内容を振り返るのが効果的です。通話録音機能を活用し、対応後に振り返れば、自身の言葉遣いや対応の改善点を見つけられます。
特に、難しいクレームがあった場合は、上司やチームと共有し、改善策を話し合うことが重要です。
「次回はどのように対応すればよいか」と考えることで、クレーム対応スキルが向上します。また、過去のクレームを分析することで同じミスを防げます。
どうしても解決が難しい場合は上司からサポートを受ける
クレーム対応のなかには、オペレーターだけで解決できない場合や顧客が納得しないケースがあります。そうした際は、無理に自分だけで解決しようとせず、上司や責任者に相談することが大切です。
「少々お待ちください。責任者に確認いたします」と顧客に伝えることで、冷静な対応できます。上司が対応に加わることで、顧客の不満が和らぐことも少なくありません。
また、コールセンターで使われているCTIには「ウィスパリング機能」を備えたものもあり、上司がオペレーターと顧客の会話内容をモニタリングしながらリアルタイムで指示を出せます。
必要に応じて、上司や責任者のサポートを受けながらクレームを解決しましょう。
クレームは「自分に対して言っているわけではない」ことを理解する
クレーム対応で精神的な負担を感じるオペレーターは少なくありません。特に顧客が強い口調の場合は、個人的に責められていると感じてしまいがちです。
しかし、クレームの多くは商品やサービスに対するものであり、オペレーター個人に対して言っているわけではありません。
「相手は、企業やサービスの改善を求めているのだ」と理解し、感情を切り離して対応することが大切です。
コールセンターでのクレーム対応効率化はソクコムへ
クレーム対応を効率化するためには、ツールの導入が不可欠です。たとえば「ソクコム」では、通話録音やIVR(自動音声応答)機能を活用し、顧客の問い合わせを迅速に処理できます。
特に悪質なクレームには「迷惑電話防止機能」が効果的で、オペレーターの負担を軽減することが可能です。
また、CRM(顧客管理システム)と連携すれば、過去の応対履歴をすぐに確認できるため、状況に応じた適切な処理が可能です。
さらに、ウィスパリング機能で上司がリアルタイムに指示を出せるため、経験が浅いオペレーターでも安心して対応できます。
クレーム対応の効率化を図るなら、ソクコムの導入をご検討ください。
まとめ
コールセンターでのクレーム対応は、企業の信頼を左右する重要な業務です。適切な言い回しや対応方法を習得し、マニュアルやツールを活用することで、応対品質の向上が可能です。
スムーズなクレーム対応をできる環境を整えれば、最終的に顧客満足度の向上にもつながります。「ソクコム」を活用することで、通話録音やCRMとの連携を通じてクレーム対応を迅速化できます。
悪質なクレームにも適切に対処できる機能も備え、オペレーターの負担を減らせます。クレーム対応の質を向上させ、企業の成長を支える体制を整えましょう。