折り返し電話なんて言う?ビジネスで使える!正しい対応方法と例文を解説-ソクコム

2024.07.14

折り返し電話なんて言う?ビジネスで使える!正しい対応方法と例文を解説

社会人経験の浅い人の中には、「折り返し電話で、最初になんて言えばよいのか?」と、戸惑う人も少なくないでしょう 。

ビジネスの現場で、電話応対は欠かせないスキルです。電話は相手の顔が見えない分、言葉遣いや話し方で与える印象が大きく左右されます。折り返し電話の適切な対応も例外ではありません。

今回の記事では、折り返し電話の適切な対応と言葉遣いについてまとめました。さらに、電話をかけるタイミングや通話を聞き取りやすくするための環境づくり、ビジネスシーン別の例文なども紹介します。

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折り返し電話の一次対応と言葉遣い

社用電話から折り返す様子

「折り返す」とは本来、電話をかけた側が使う言葉です。従って、電話を受けた側が「折り返しお電話いたします」と返答するのは、日本語の意味としては間違っています。

 

担当者がかかってきた電話に出られない場合は、電話を「折り返す」のではなく、「かけ直す」と返答するのが正しい言葉遣いです。その際は、相手の状況に合わせて適切な言葉を選ぶことが大切です。

 

折り返し電話の一次対応について、2つのシチュエーションで解説します。

かかってきた電話に対応できないとき

担当者が来客対応中などで電話に対応できない場合、「折り返し電話をする」と伝えるのは、言葉として間違っています。正しくは「いまは◯◯なので、後ほどあらためてお電話します」と伝えます。一次返答の際は、必ず電話に出られない理由を伝えるようにしましょう。

 

一次対応の例を、以下の表にまとめました。

電話に対応できないケース対応できない理由の正しい伝え方
来客中で応対しているいまはお客様がいらしていますので、後ほどあらためてお電話いたします
ほかの電話に出ているただいま別の電話に出ておりますので、終わり次第、あらためてお電話させていただきます
会議中である現在、会議中のため、終了後にあらためてご連絡させていただきます
外出中で電話に出られない外出しておりまして電話に出られない状況です。戻り次第、あらためてお電話させていただきます

留守番電話の応対メッセージにも注意

同様に、留守番電話の応対メッセージにも気を付ける必要があります。

 

留守番電話の応対メッセージで「外出から戻りましたら、折り返し電話します」と入っている場合がありますが、これも言葉として間違っています。正しくは「後ほどあらためてお電話しますので、留守番電話にメッセージをお願いいたします」とします 。

電話の基本マナー

次に、電話対応に求められる基本マナーを、「電話をかけるとき」「受けるとき」に分けて紹介していきます。

自分が電話をかけるときの基本マナー

自分が電話をかけるときは、以下の5点に気を付けましょう。

  1. 姿勢を正し、はきはきと丁寧に話す
  2. 敬語を適切に使う
  3. 聞き取りづらい場合は、遠慮なく聞き返す
  4. メモを取る
  5. 必要な資料は事前に準備しておく

背筋を伸ばし、あごを引いて肩の力を抜くことで、明るい声で話せます。また、敬語の使い方を練習し、スムーズに言葉が出てくるようにしておくことも重要です。相手の声が聞き取りづらい場合は、丁寧に聞き返しましょう。

 

また、通話は記録が残らないため、商談の場合はメモを取る習慣を付けておくとよいでしょう。事前に電話の用件がわかっている場合は、必要な資料を用意して電話をかけましょう。

電話を受けたときの基本マナー

電話を受ける際は、次の基本マナーを守りましょう。

  1. なるべく3コール以内で出る
  2. 3コール以上鳴ったときは、「お待たせいたしました」とひと言添える
  3. 話し終わった後は、相手が切るまで待つ

いつでもすぐ電話に出られるわけではありませんが、できるだけ3コール以内で出るよう心がけましょう。間に合わなかったときは、「お待たせいたしました」とひと言添えるのが、丁寧な対応です。

 

電話を切るのはかけた側が行うのが原則ですので、受けた側は相手が切るまで待ちましょう。相手への印象は、出るタイミング、適切な敬語などで大きく変わります。基本マナーを身に付け、好感の持てる電話応対としましょう。

折り返し電話でなんて言う?手順を解説

以下では、折り返し電話の対応手順について、大まかな流れに沿って解説していきます。

留守番電話のメッセージや着信履歴を確認する

留守番電話のメッセージや着信履歴は、時間を決めて確認します。タイミングが悪く電話に出られなかったとしても、相手は留守番電話にメッセージを残している可能性があります。留守電話を確認し、かけ直しましょう。

 

また、留守電にメッセージが入っていた場合は、その返答を用意します。例えば、「会議に参加できる日時を教えてほしい」という用件であれば、スケジュールを確認し、希望する日時を決めておきます。

 

なお、「後ほどかけ直します」とのメッセージが留守番電話に残っていても、自分からかけ直すのがマナーです。

メモの準備をする

折り返し電話をする前に、メモ帳と筆記用具を用意しましょう。業務上の通話を録音しない場合は、要点をメモとして残しておく必要があります。

 

また、日程調整が必要になる可能性がある場合は、スケジュール帳も手元に置いておくと安心です。社用のスマートフォンで予定管理をしている場合、通話中はスケジュールを確認できないため、事前に書き出しておくとよいでしょう。

 

ノートパソコンやタブレットがあるなら、クラウドで同期しているメモ帳やスケジュール管理ツールがおすすめです。タスクやスケジュール管理ができるGoogleカレンダーやNotion、Google Keepなどが人気です。

折り返し電話ではまずなんて言う?

折り返し電話では、まず「自分の名前」と「折り返し電話である旨」を相手に伝えます。名前を伝える際は、自身の所属を以下のように明らかにしましょう。

「C株式会社D担当の△△です。先ほどは、お電話に出られず申し訳ございませんでした。折り返しご連絡いたしました」

通話を切るときはあいさつする

電話対応の基本として、電話をかけた方が電話を切るのが一般的です。自分から電話をかけ、用件はすべて連絡し終えたら、「それでは、失礼します」とあいさつし、自分から電話を切ることを示唆します。

 

「それでは、失礼します」は「電話を終了します」という合図になります。ただし、相手が目上の方やお客様の場合は、すぐに電話を切らずに少し時間を置くのがマナーです。

折り返し電話をするときのポイント

笑顔で電話をする男性

続いて、折り返し電話で相手とのスムーズなコミュニケーションを図るための、7つのポイントを解説します。

折り返し電話はできるだけ早くかける

不在着信に気付いた場合、可能な限り早めのタイミングでかけ直すのがマナーです。ただし、夜間や休日に気付いた場合は、翌営業日に電話をかけるようにします。

 

また、スマホの着信がパソコンに通知されるアプリの活用も検討しましょう。スマートフォンに着信があるとパソコン画面に通知が表示されるため、電話の取り忘れを減らせます。

折り返し電話は時間帯に注意する

折り返し電話は、相手の営業時間内の忙しくない時間帯を選んでかけましょう。始業直後や終業間際、昼休憩の時間帯は避け、相手にとって迷惑にならない時刻を選びます。10時~11時、14時~16時あたりが適切でしょう。

 

適切な架電時間は業種によって異なるため、相手がどのようなスケジュールで動いているかをあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

電波がよく静かな場所を選ぶ

社用スマホで大事な用件について話す場合、途中で通信が切れないよう電波のよい場所を選びます。また、雑音が大きい場所ではお互いの声が聞き取りづらくなるため、静かな環境に移動して電話をかける必要があります。

 

例えば、駅の構内やBGMが大きく流れている店舗などからの折り返し電話は、避ける方がよいでしょう。

折り返し電話ではお詫びを伝える

当方都合により電話に出られなかった場合、相手の業務に支障をきたしている可能性があります。まずは不在の理由を説明し、お詫びの言葉を添えましょう。

 

具体的には、「先ほど、お電話に出られず申し訳ありませんでした。留守番電話のメッセージの件について、ただいまお時間いただけますか」と伝えると、丁寧です。

要件は復唱して確認する

電話の基本マナーでもお伝えした通り、通話の最後では要件を復唱して、間違いがないか相手に確認することが大切です。

 

時間は必ず午前・午後を付けて復唱し、数字の「1(イチ)」と「7(シチ)」など間違いやすい文字も確認します。また、人名などの漢字もほかの単語にたとえて復唱することをおすすめします。例えば「松本様」の場合は、「松竹梅の松にブックの本でよろしいですか?」といった確認方法です。

 

電話で認識に齟齬があると、お互いにとってストレスとなります。十分な復唱を行い、スムーズなコミュニケーションにしましょう。

聞き取りにくいときは聞き返す

相手の言葉が聞き取りにくかった場合は、流さずにすぐ聞き返しましょう。スマートフォンでの通話は、「電波が悪い」「周囲が騒がしい」などの理由で、相手の声がよく聞こえない場合があります。聞き取りづらかった場合は、以下のように丁寧に聞き返すようにしましょう。

 

「申し訳ございません。お電話が少し遠いようなので、もう一度お願いできますか?」

 

大事な話の内容が不明瞭なまま通話を済ませると、後々大きな問題につながる場合があります。あいまいな対応で終わらせず、内容が明確になるまで確認しましょう。

笑顔で対応すると好印象になる

電話は顔が見えないコミュニケーション手段ですが、対面の場合と同様に笑顔で対応すると相手によい印象を与えられます。笑顔で話すと口角が自然に上がり、声が明るくなるためです。

 

明るい声は電話でのコミュニケーションにおいて非常に有効で、相手の緊張をほぐせます。自身も笑顔で対応するとリラックスして会話ができ、スムーズなコミュニケーションにつながるでしょう。

折り返し電話のその他のシーン

折り返し電話をかけた場合のその他のシーンの対応法について見ていきます。

折り返し電話をしたら相手が不在のとき

折り返し電話をしたが相手が不在の場合、ある程度の時間を置いてから再び電話をかけましょう。窓口で「こちらから電話をするよう伝えましょうか?」との申し出があっても、以下のように伝えるべきです。

「ご配慮ありがとうございます。それにはおよびませんので、こちらからまた後ほど電話させていただきます」

最初に電話をかけてくれた相手に、再び電話してもらうのは失礼にあたります。電話口で相手の都合が付く時間帯を聞くなどして、行き違いを少なくしましょう。

折り返し電話には出たが相手の都合が悪いとき

折り返しが、相手にとって都合の悪いタイミングであった場合は、今後の対応を双方で取り決めましょう。まずお詫びをした上で、「相手から電話をもらう」「あらためて自分からかけ直す」などの対応を取り決めます。相手の都合が悪いところ、引き止めたり引き延ばしたりしないように気を付けましょう。具体的には、以下のように伝えるとスムーズです。

 

「お忙しいところ失礼いたしました。お時間をいただける日時をお知らせいただけますと幸いです」

折り返し電話をしたら留守電につながったとき

折り返し電話が留守番電話につながったときは、以下の手順でメッセージを残します。

  1. 最初にあいさつをし、自分の名前と所属を伝える
  2. 電話に出られなかったことをお詫びする

3.「あらためて◯時ごろお電話させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします」と、いつかけ直すかを伝える

4.「それでは、失礼いたします」とあいさつを残してから終える

着信に気が付くのが遅れたときは、相手のメールアドレスを知っている場合、お詫びのメールを送りましょう。ただし、相手の私用スマホにそのメールが転送されるケースもあるため、22時以降の送信は控えるのが賢明です。

折り返し電話で覚えておきたい敬語

手稲に電話する女性

折り返し電話で覚えておきたい敬語について、解説します。

尊敬語・謙譲語・丁寧語

使い慣れない尊敬語・謙譲語・丁寧語は、かえって不自然に聞こえる可能性があります。普段から目上の人には敬語で話す習慣を付けておくとよいでしょう。電話で気を付けたい代表的な言葉は、以下のとおりです。

丁寧ではない言葉尊敬語・謙譲語・丁寧語
わたしわたくし
あなた〇〇様
(相手の)会社御社(おんしゃ)
(自分が)見た拝見した
(自分が)聞いたうかがった
(自分が)言った申し上げた
(自分が)行く、来るうかがう、参る
(自分が)知っている存じ上げている
今日本日
きのう昨日(さくじつ)
ちょっと少々
わかりましたかしこまりました
待ってくださいお待ちいただけますか

クッション表現

電話できつい言い方を避けるためには、要件の前に「クッション言葉」を使うことをおすすめします。よく使われるクッション言葉としては、以下のようなものが挙げられます。

・恐れ入りますが

・お手数ですが

・あいにくですが

・申し訳ございませんが

・ご迷惑をおかけしますが

・勝手ながら

・失礼ではございますが

・お忙しいところ恐縮ですが

・突然のお願いで申し訳ありませんが

・ご面倒をおかけしますが

・せっかくのお話ですが

・僭越ではございますが

・差し支えなければ

・可能であれば

・お時間がございましたら

状況に応じて適切なクッション言葉を選び、相手に与える印象を和らげましょう。

フレーズ

折り返し電話でよく使われるフレーズを覚えておくと、スムーズに会話を進められます。覚えておきたいフレーズを、以下の表にまとめました。

シーン丁寧ではないフレーズ丁寧なフレーズ
依頼するとき~してもらえますか恐れ入りますが◯◯していただけますか
承諾する了解しましたかしこまりました、承知いたしました
断るときその日は無理です申し訳ないのですが、その日は都合がつきません、 申し訳ありませんが、ほかの日程にしていただけませんか
お詫びをするときすみません申し訳ございませんでした、失礼いたしました

これらのフレーズがスムーズに出るように成るには。日ごろから正しい言葉遣いを意識する必要があります。丁寧な受け答えを心がけて相手によい印象を与えましょう。

まとめ

折り返し電話対応は、ビジネスにおいて欠かせないスキルです。電話の際に相手に不快感を与えないよう、基本的なマナーを身に付ける必要があります。

 

折り返し電話では、「状況に合わせた適切な言葉遣い」「電話をかける時間帯」「聞き取りやすい環境」などに気を付けましょう。電話に出られなかったときの対応や留守番電話の伝言など、さまざまなシーンを想定して臨機応変に対応する力も求められます。

 

折り返し電話に限らず、普段から正しい敬語表現を使い、相手の状況に配慮した丁寧な受け答えを心がけましょう。

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