2023.10.30
コールセンターのコストを削減する方法とは?成功事例や注意点もご紹介
コールセンター業務は顧客からのお問い合わせを受ける窓口であり、企業の顔ともいえる重要な仕事です。オペレーターの対応品質が問われるほか、運営の課題となる点がコストです。
コールセンターとしての機能を損なうことなくコストを削減するためには、慎重に改善方法を検討する必要があります。そこで今回は、コールセンターのコスト削減方法について、成功事例や注意点を踏まえて解説します。
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- 目次
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- コールセンターにおけるコスト削減の重要性
- コールセンターの運営で発生する主なコスト
- 人件費
- 設備費
- 運営費
- コールセンターのコストを削減する方法
- 効率化につながる機能が備わったシステムを導入する
- 在宅コールセンターを導入する
- FAQを掲載する
- 対応チャネルを増やす
- コールセンターのコストを削減する際の注意点
- サービスの品質を落とさない
- オペレーターのモチベーションを維持する
- コスト削減の効果を測定する
- 長期的な視点でコストを削減する
- コールセンターにおけるコスト削減の成功事例3選
- 通販会社の事例:親しみやすいチャットボットの活用でコスト削減に成功
- 保険会社の事例:AIを活用したデータ分析による人件費削減に成功
- 食品会社の事例:AIを活用して常時顧客対応できる環境整備に成功
- コールセンターのコスト・工数削減には「ソクコム」が役立つ!
- チャネルの拡大やツールの一元化でコスト削減につなげよう
コールセンターにおけるコスト削減の重要性
コールセンター業務は、直接顧客とコミュニケーションを取る重要な役割を持ちますが、コスト削減に悩む企業は多いでしょう。コールセンターを自社で運営する場合、運営や設備、オペレーターに関するコストが発生します。
これらのコストを削減することで、浮いた資金をスタッフの育成や新たなシステムの導入などに充てられ、対応品質の統一化・生産性の向上を図れます。結果として顧客満足度にもつながり、売上アップも期待できるでしょう。
このように、コールセンターのコスト削減は、長期的な利益拡大や競争力向上の観点で重要な取り組みといえます。
コールセンターの運営で発生する主なコスト
コールセンターを自社で運営した場合に発生する主なコストは「人件費」「設備費」「運営費」の3つです。それぞれのコストについて解説します。
人件費
コールセンターにおけるコストの多くは人件費です。オペレーターが受け取る給料以外にも、採用活動に関するコストが発生します。例えば、求人媒体の利用料や広告宣伝費、採用後の人材育成費などが挙げられます。特に離職率が高いコールセンターでは、退職者が出る度に採用コストや人材育成費が発生するでしょう。
コールセンター全体のコスト削減を目指すには、これらの人件費を削減できるような取り組みが必要になります。例えば、オペレーターの定着率アップにつながる制度や環境を整えることも方法の一つです。
設備費
コールセンターを運営するには電話機やパソコンのほか、CTIなどさまざまな設備を用意しなければなりません。コールセンターの規模によって費用相場は異なりますが、規模が大きくなると初期費用だけでも数百万円かかるケースもあるでしょう。さらに、システムを新たに開発した場合は開発費が発生します。
また、設備を安定的に利用するためには定期的な保守点検も必要です。万が一、故障が発生すれば修理費などもかかるでしょう。
運営費
コールセンターの運営に伴いオフィスを借りる場合、家賃や電気代が発生します。その他、通信費やシステム費、ライセンス費なども必要です。
これらの運営費は毎月発生するランニングコストであり、できるだけ抑えることでコールセンター全体のコスト削減につながります。例えば、不要なサービスがないか定期的にプランを見直すことも、運営費の削減に効果的です。
コールセンターのコストを削減する方法
コールセンターのコストを削減する方法として、主に以下の4つが挙げられます。それぞれの方法について解説します。
効率化につながる機能が備わったシステムを導入する
コールセンターの業務に役立つさまざまな機能が備わったシステムを導入すると、処理速度が上がり人件費の削減が期待できます。
例えば、顧客の契約内容の変更をワンクリックで簡単にできる機能や、EメールやSMSでの案内を一斉送信できる機能があれば、オペレーターの手間を削減することが可能です。顧客の要望に対して迅速な対応ができれば、1件あたりの対応時間を短縮でき、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
在宅コールセンターを導入する
設備費や家賃、電気代などを削減するには、在宅コールセンターの導入も役立ちます。別途スペースを借りる必要がなくなるため、自社で負担していた設備や運営費コストの削減が可能です。
また、離職率の高い業種の一つであるコールセンターにおいて、人材不足は早急に解決すべき課題といえます。在宅コールセンターを導入すれば、育児や介護で出勤が難しい従業員でも柔軟に働ける環境を提供することが可能です。
近年、ワークライフバランスが重要視される中、働き方を選べる企業は人気が高まっています。従業員エンゲージメントの向上によって離職するオペレーターが減れば、採用コストや人材育成費などの人件費削減にもつながるでしょう。
在宅コールセンターの仕組みや課題、導入の流れについては以下の記事をご覧ください。
FAQを掲載する
いわゆる「よくある質問」として、FAQを公式サイトに掲載するのも一つの手段です。お問い合わせが多い内容の回答を掲載しておくことで、顧客自身で解決できるようになり、お問い合わせ件数の減少につながります。
顧客にとっても、不明点がある度に電話をかけるのは面倒です。FAQがあることで手間をかけずに問題を解決できれば、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。
対応チャネルを増やす
近年、顧客とのコミュニケーションツールは多様化しています。メールやチャットボット、SNSなどさまざまな窓口を用意することでコスト削減が可能です。
例えば、AIが搭載されたチャットボットを導入すると、営業時間外でも自動的に対応できるようになります。チャットボットとのやり取りで完結できれば、コールセンターへのお問い合わせ件数も減るでしょう。
また、電話はオペレーターと話す必要があるため、躊躇してしまう顧客も多いです。メールやSNS、お問い合わせフォームなどチャネルを多様化させることで、顧客も気軽に相談しやすいでしょう。
「ソクコム」はコミュニケーション業務の生産性向上を実現する、オムニチャネル型コミュニケーションツールです。40種類以上ある機能のうち必要な機能だけを選べるカスタマイズ性で、コールセンターのコスト削減につながります。
コールセンターのコストを削減する際の注意点
コスト削減ばかりに意識が向くと、職場環境が悪くなる恐れがあります。離職率を下げて利益拡大を目指すためには、注意点を押さえておくことが大切です。
続いては、コールセンターのコストを削減する際の注意点を4つ解説します。
サービスの品質を落とさない
電話1件あたりにかかる費用を「CPC(Cost Per Call)」といいます。コールセンターのコスト削減を目指す上でCPCの確認は欠かせません。しかし、オペレーターの意見を取り入れずCPCの改善を図ると、離職者が増える恐れがあります。離職に伴い応答率や対応品質が下がれば、顧客からのクレームが増えて顧客満足度も下がるでしょう。
コールセンターのコスト削減を図る際は、一部の指標だけに翻弄されるのではなく、広い視野で継続的に対策することが重要です。
オペレーターのモチベーションを維持する
コールセンターのコスト削減と同時に、オペレーターのモチベーションを保つことも重要です。
例えば、在宅コールセンターを導入してコスト削減を図った場合、プライベートとの切り替えが難しくなり、業務に対する意識が下がる恐れがあります。また、相談できる相手や管理者が近くにいないことで、対応品質が落ちることも考えられるでしょう。
在宅コールセンターを導入する場合は、リアルタイムでフォローできる環境や報酬制度を整備するなど、モチベーション維持のための工夫が必要です。
なお、コールセンターだけでなく電話対応が多い企業でも、従業員をサポートする体制を整えることをおすすめします。以下の記事では、電話対応が多い企業に必要な取り組みや役立つツール・システムを解説しているので、ぜひご覧ください。
コスト削減の効果を測定する
コスト削減に取り組む際は、具体的にどの程度削減できたかを数値で追うことが大切です。
効果を測定する際の指標を「KPI(重要業績評価指標)」といいます。コールセンターのKPIには電話1件あたりにかかる費用を表す「CPC」のほか、「ASA(平均応答速度)」「AHT(平均処理時間)」「CS(顧客満足度)」などが挙げられます。
また、離職率についても定期的に測定することが大切です。このように、ゴールに向けたKPIを設定して継続的に測定し、都度運用や体制を見直すことでコスト削減を実現できます。
長期的な視点でコストを削減する
コスト削減を目指すにあたり、できるだけ早く結果を出したいと思う方は多いでしょう。しかし、短期間で効果を得られるような対策を進めた結果、オペレーターに負荷がかかり、離職率が上がる可能性があります。
現場に悪影響を及ぼさないように、オペレーターの状況や職場環境を考慮した長期的な視点を持つことが重要です。
コールセンターにおけるコスト削減の成功事例3選
コールセンターのコスト削減に成功した事例を参考にすると、自社で取り組む際に役立ちます。続いては、成功事例を3つご紹介します。
通販会社の事例:親しみやすいチャットボットの活用でコスト削減に成功
通販サイトを運営する企業では、キャラクターを活用したチャットボットの導入により、コールセンターのお問い合わせ件数が大幅に減少しました。以前から活用していたチャットボットを、顧客が利用しやすい仕様に整えたことで利用者が急増し、オペレーターの負担軽減にもつながっています。
このように、精度と使いやすさのバランスを考えて仕組み化すると、人件費削減と顧客満足度向上の両立が可能です。チャットボットといえば精度の高さに捉われがちですが、親しみやすさも重要なポイントであることが分かります。
保険会社の事例:AIを活用したデータ分析による人件費削減に成功
大手損害保険会社では年間のお問い合わせが150万件を超えており、顧客を待たせる状況が続いていました。そこでAIを活用して、数百万件に上る過去の応答履歴をデータ分析し、入電数の予測をより正確に行いました。その結果、人員配置を最適化でき人件費削減に至っています。
その他、FAQの活用や自動音声応答システム(IVR)による証明書再発行の自動化を行い、顧客満足度アップに成功しました。
食品会社の事例:AIを活用して常時顧客対応できる環境整備に成功
福祉施設や病院向けに給食サービスを展開する食品会社では、営業時間外における対応が難しく、顧客満足度の低下につながっていました。こうした課題を解決するためにAIチャットボットを導入し、24時間365日対応できる環境を整えています。
24時間オペレーターを配置する場合と比べて、コストを抑えた顧客対応が可能ということもあり、人件費削減と顧客満足度向上の両立を実現した一例といえます。
なお、コールセンターの業務改善事例については、以下の記事でもご紹介しています。
コールセンターのコスト・工数削減には「ソクコム」が役立つ!
ソクコムは「電話」「メール」「SMS」といった、企業と顧客をつなぐコミュニケーションツールを一元化したオムニ型コミュニケーションプラットフォームです。
自動音声対応による一次受付や、お問い合わせ内容による自動振り分けなど、顧客対応の効率化に役立つ機能が搭載されています。また、顧客データの管理を既存のソフトで行っている場合でも、ソクコムとの連携が可能で高額なツールの導入も不要です。
自社の状況に合わせて利用したい機能を選択できるため、コールセンターのコスト削減・業務効率化が実現します。
チャネルの拡大やツールの一元化でコスト削減につなげよう
コールセンターは企業の顔である一方で、オペレーターの配置や人材育成、設備の導入、管理などにかかるコスト削減が課題となります。コスト削減に向けた取り組みは欠かせないものの、対策を進めたことでオペレーターに負担がかかり、対応品質の低下につながるケースも考えられるでしょう。
品質を保ちながらコスト削減を目指すためには、現場の声も取り入れつつ、チャネルの拡大やシステムの見直しなどを行うことが重要です。
オムニチャネル型コミュニケーションプラットフォーム「ソクコム」は、あらゆるコミュニケーション業務の生産性向上をサポートします。コスト削減に役立つほか、顧客情報を瞬時に表示させる機能やメール・SNSの一斉発信など、業務効率化も可能です。
コールシステムのコスト削減を検討している方は、ぜひ以下のページをご覧ください。