2023.10.30
コールセンター業務を在宅勤務で行う仕組みとは?導入の課題やメリット・デメリット
新型コロナウイルス感染症の流行もあり、コールセンター業務で在宅勤務を導入する企業が増えています。人材不足の解消やコスト削減につながる方法ですが、勤務体制が変わることで生まれる課題にも目を向けなければなりません。
今回は、コールセンター業務を在宅勤務で行う仕組みについて解説します。導入の課題やメリット・デメリットにも触れるので、在宅勤務の導入を検討中の企業はぜひ参考にしてみてください。
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- 目次
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- 在宅コールセンターとは?
- 在宅コールセンターが注目されている背景
- コールセンター業務を在宅勤務で行う際に必要な仕組みやシステム
- コールセンター業務を在宅勤務で行う際の課題
- セキュリティ対策
- オペレーターの勤怠管理
- オペレーターのモチベーション維持
- コールセンター業務を在宅勤務で行うメリット・デメリット
- 企業側のメリット・デメリット
- オペレーター側のメリット・デメリット
- 在宅コールセンターシステムを導入する流れ
- 1.システム導入の目的を明確にする
- 2.目的達成・課題解決につながるシステムを選定する
- 3.在宅勤務が可能な環境に整える
- 4.運用体制を構築する
- 在宅コールセンターの運営には「ソクコム」が役立つ!
- コールセンター業務を在宅で円滑に行うには仕組みづくりが重要
在宅コールセンターとは?
在宅コールセンターとは、オペレーターが在宅勤務で業務を行うことです。具体的な業務内容は、オフィス内に設けるコールセンターとほとんど変わりません。一般的にはお問い合わせやクレーム対応、商品・サービスの説明、予約受付などを行います。
従来はオフィス内にスペースを設けて、オペレーターを配置するケースが一般的でした。近年は、オフィス内のコールセンターや管理者と連携を取りながら、自宅で勤務する在宅コールセンターが増加しています。
在宅コールセンターが注目されている背景
近年、新型コロナウイルス感染症の流行により、感染拡大防止を目的としたテレワークが浸透しました。その他、自然災害や人的災害が起こった際に、被害を最小限に抑えるための「BCP対策」に取り組む企業も多いでしょう。こうした社会情勢を踏まえて、コールセンターでも在宅勤務が注目されています。
在宅コールセンターは、コスト削減やリスクマネジメントなどに役立つほか、働き手にとっても魅力的な働き方です。労働人口の減少が懸念される中、働き手の確保につながりやすい点も注目されている理由といえます。
コールセンター業務を在宅勤務で行う際に必要な仕組みやシステム
コールセンター業務を在宅勤務で行う際は、以下のような仕組みシステムを整える必要があります。
- パソコン・インターネット環境
- クラウドPBX
- CRMシステム(顧客管理システム)
- 勤怠管理システム
- チャットツール
まず、在宅コールセンターの仕組み上、パソコンやインターネット環境の整備が不可欠です。通信速度はもちろん、セキュリティ面にも配慮する必要があります。
その上で、コールセンターへの入電を各オペレーターに振り分けるシステムがクラウドPBXです。クラウドPBXとは構内交換機をクラウド上に構築したもので、着発信の制御を行います。インターネット環境があれば場所や時間を問わず使用できるため、自宅とオフィスの距離が離れていても問題ありません。
また、顧客管理に特化したCRMシステムやオペレーターの稼働状況を把握するための勤怠管理システム、チャットツールなどもコールセンター業務を行う上で重要です。
コールセンター業務を効率化するクラウド型コミュニケーションツール「ソクコム」では、企業規模に合わせてプラン設計ができます。40種類以上ある便利機能から、必要なものだけをカスタマイズすることが可能です。詳しくは以下のページをご覧ください。
コールセンター業務を在宅勤務で行う際の課題
在宅コールセンターは、コスト削減や従業員エンゲージメント向上などメリットが多いですが、新たな課題も生まれます。続いては、コールセンター業務を在宅で行う際の主な課題を3つ解説します。
セキュリティ対策
コールセンター業務では個人情報や機密情報を取り扱います。万が一、情報が漏れてしまえば責任問題はもちろん、企業の信頼低下にもつながるでしょう。
こうしたリスクを避けるためには、在宅勤務におけるセキュリティ対策が必須です。例えば、セキュリティ対策が施されたパソコンや通信機器をオペレーターに貸与するほか、外部での勤務を制限したり情報の持ち出しに関するルールを徹底したりすると情報漏えいのリスクを軽減できます。
オペレーターの勤怠管理
コールセンター業務に在宅勤務を取り入れる場合、オペレーターの勤怠管理が課題となります。オフィス内であれば離席や休憩、早退などオペレーターの稼働状況を確認することが可能です。
しかし、在宅勤務だと状況を直接把握できません。勤怠管理がしづらい点がネックとなり、在宅勤務の導入を躊躇している企業も多いでしょう。
こうした課題を解決するには、稼働状況をリアルタイムで確認できるツールの活用や、パソコンがシャットダウンしたタイミングと退勤時間を統一できるような仕組みを整える必要があります。
オペレーターのモチベーション維持
在宅勤務の場合、モチベーションの維持も課題の一つです。オフィス勤務であれば同僚や上司など周囲の目があるため、緊張感を持ちつつ働けます。困ったことや問題が発生しても、周囲のサポートがあればスムーズに対応できるでしょう。
一方で在宅勤務だと緊張感が薄れてしまい、モチベーション低下が起こりやすいです。こうした状態に陥ると、対応品質や生産性が下がりかねません。
オペレーターのモチベーションを保つためには、コミュニケーションツールを活用して、同僚や上司とやり取りできる環境を整えることが大切です。その他、モチベーションアップにつながるような人事評価制度を設けてもよいでしょう。
なお、コールセンターだけでなく電話対応が多い企業でも、従業員を支援する体制を整えることが大切です。以下の記事では、電話対応が多い企業に必要な取り組みや、役立つツール・システムを解説しているのでぜひご覧ください。
コールセンター業務を在宅勤務で行うメリット・デメリット
スムーズにコールセンター業務を在宅勤務で行うには、メリット・デメリットを把握することが大切です。続いては、企業・オペレーターそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
企業側のメリット・デメリット
企業側の主なメリットは以下の通りです。
- コスト削減につながる
- 人材を確保しやすくなる
- 離職率の低下につながる
- 緊急時でも業務を続けやすくなる
コールセンター業務を在宅勤務で行うことで、作業スペースを手配する必要がなくなります。その結果、賃料や電気代など固定費の削減が可能です。また、育児や介護でオフィスに出勤しづらい方でも働ける環境が整うため、人材確保や離職率低下が期待できるでしょう。
オフィスが一ヶ所に限定されていると、緊急事態が発生した際に業務が中断してしまう恐れがあります。在宅勤務によって拠点が分散されることで、災害に見舞われていないエリアのオペレーターが業務に対応できる点もメリットです。
一方、企業側のデメリットとして以下の3点が挙げられます。
- セキュリティリスクがある
- 勤怠管理が難しい
- モチベーション維持が難しい
在宅コールセンターではセキュリティ面やオペレーターの勤怠管理、モチベーション維持に関する対策が必要になります。在宅勤務を取り入れたことで生産性や対応品質が下がることがないよう、対策を施すことが大切です。
なお、働き方を問わずコールセンターにおけるコスト削減や業務改善ついて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
オペレーター側のメリット・デメリット
在宅コールセンターは、オペレーター側にもメリットがあります。主なメリットは以下の通りです。
- 通勤の負担が軽減される
- ワークライフバランスの向上につながる
オフィスに出勤して働く場合、通勤の手間がかかります。特に遠方からの通勤となると移動時間も増え、業務に支障が出る可能性もあるでしょう。一方、在宅勤務であれば自宅が職場になるため、移動する手間がかかりません。
また、育児や介護をしている方にとっても在宅勤務はメリットが大きいです。こうした働き方の柔軟性は、従業員エンゲージメントの向上にもつながります。
なお、オペレーター側にもデメリットがあります。主なデメリットは以下の通りです。
- 孤独感・孤立感を感じやすい
- 自己管理能力が重要になる
在宅勤務では、周りに上司や同僚がいない状態で業務にあたるため、孤独感や孤立感を感じやすいです。また、モチベーションを保ち対応品質を落とさないためには、高い自己管理能力が求められます。
在宅コールセンターシステムを導入する流れ
在宅コールセンターの運用をサポートするシステムを導入する際は、以下の4ステップに沿って進めることが大切です。それぞれのステップについて解説します。
1.システム導入の目的を明確にする
まずは現状の課題を洗い出し、在宅コールセンターを取り入れる目的やシステムを導入する目的を明らかにすることが重要です。例えば離職防止やコスト削減、生産性の向上など、在宅勤務を可能にすることで実現させたいことを明確にします。
目的が明確になったら、コールセンターのあらゆる業務を在宅勤務に適しているか否かで仕分けしてみましょう。在宅勤務に向いている業務が分かれば、必要なツールやシステムが見えてきます。
2.目的達成・課題解決につながるシステムを選定する
課題や目的をもとに在宅勤務に適した業務が分かったら、必要なシステムを選定します。基本的に在宅コールセンターを始めるには、自宅とオフィスをつなぐクラウドPBXやCRM、CTIなどが必要です。
その他、顧客のお問い合わせ件数を削減することが目的なら、FAQを導入して顧客自身が問題を解決できる仕組みを構築してもよいでしょう。
このように基本的に必要なシステムのほか、自社の課題や目的に合わせてシステムを選定します。
なお、クラウドPBXのメリットや費用、電話番号の引き継ぎについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
3.在宅勤務が可能な環境に整える
在宅勤務で業務をスムーズに進めるためには、企業とオペレーターが協力して環境を整えることが大切です。まず、コールセンター業務に支障が出ないようなインターネット環境を用意しましょう。通信状況が悪いと、対応品質の低下や顧客からのクレームにつながります。
また、パソコンやヘッドセットなどの用意も欠かせません。セキュリティ対策を強化した上で、オペレーターが安心して使える機器を企業が貸与するとよいでしょう。
4.運用体制を構築する
在宅コールセンター業務に必要な設備や環境整備を整えたら、業務円滑化に向けた運用体制・仕組みづくりが重要です。
例えば、勤怠管理システムやモニタリングツール、コミュニケーションツールを導入すると、稼働状況の把握やモチベーション管理、情報共有などがしやすくなります。また、オペレーターの品質を統一するためのマニュアルも用意しておくとよいでしょう。
業務を効率化して在宅コールセンターの効果を最大化させるためにも、運用体制が整ったら予行練習をすることが大切です。在宅勤務での進め方に慣れてもらうことで、運用開始後のトラブルを防止できます。
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コールセンター業務を在宅で円滑に行うには仕組みづくりが重要
コールセンター業務の在宅勤務は、コスト削減や従業員エンゲージメント向上による離職率低下などさまざまなメリットにつながります。その反面、セキュリティ対策やオペレーターのモチベーション維持、品質低下の防止など課題も多く、導入を躊躇している企業も多いでしょう。在宅勤務をスムーズに進めるためにも、現状を洗い出した上で業務に適したシステムや仕組みの構築が必要です。
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