2023.11.27
コールセンターを辞める人が多い5つの理由!企業リスクと離職率を下げる対策
顧客からの質問や要望に対して円滑な対応が求められるコールセンターは、離職率が高い傾向にあります。オペレーターが定着しないことで全体の生産性や対応品質の低下、教育コストの増加などにつながるため、企業は迅速な原因改善が必要です。
そこで今回は、コールセンターを辞める人が多い5つの理由や離職率を下げる対策を解説します。オペレーターの定着率を上げたい企業様はぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーション業務の
生産性向上を実現
まずは、お気軽にお問合せください
- 目次
-
- コールセンターの離職状況と企業リスク
- コールセンターの離職状況
- 離職率が高いことによる企業リスク
- コールセンターを辞める人が多い5つの理由
- 理由1.精神的な負担が大きい
- 理由2.覚えることが多い
- 理由3.仕事への適性がないと感じてしまう
- 理由4.研修やサポート体制が不十分である
- 理由5.同じ作業の繰り返しでモチベーションを維持できない
- コールセンターの離職率を下げるための対策
- 採用プロセスを見直す
- 研修やサポート体制を充実させる
- 人事評価制度を見直す
- 働き方に多様性を持たせる
- 電話以外のチャネルや便利機能を導入する
- 辞める人を減らすには顧客対応を効率化する「ソクコム」がおすすめ
- 辞める原因を洗い出してオペレーターの定着率を上げよう
コールセンターの離職状況と企業リスク
コールセンターの仕事は、ほかの業界と比べて人の入れ替わりが激しい点が特徴です。まずはコールセンターの離職状況と、オペレーターが辞めることで考えられる企業リスクを解説します。
コールセンターの離職状況
厚生労働省「令和4年上半期雇用労働調査結果」によると、コールセンター業務が含まれる「サービス業」の離職率は、「宿泊業・飲食サービス業」「教育・学習支援業」についで3番目に高い結果でした。最も離職率が低い「鉱業・採石業・砂利採取業」の3.8%に対して、サービス業は11.1%と約3倍もの差があります。また、令和3年度におけるサービス業の離職率は9.7%でした。
画像出典:厚生労働省|2 産業別の入職と離職の状況
参考:厚生労働省|令和3年上半期雇用動向調査結果の概要
このように、コールセンターの離職状況は全産業の中でも高い傾向にある上に、前年と比較しても高まっているため企業側の取り組みが急がれます。
離職率が高いことによる企業リスク
コールセンターの離職率が高いことによる企業リスクは多岐にわたります。例えば、コールセンターを辞める人が増えると対応するオペレーターが減るため、全体の応答率が下がってしまいます。また、1人が担当する件数が増加することでオペレーターに負担がかかり、生産性の低下も懸念されるでしょう。
コールセンターに関するスキルやノウハウに長けた人材が不足すれば対応品質が低下し、顧客満足度にも影響しかねません。オペレーターが辞める度に新たな人材を採用する必要がある上に、充実したサービスを提供するには改めて教育しなければならず、それだけコストがかかる点も企業リスクの一つです。
コールセンターを辞める人が多い5つの理由
コールセンターを辞める人が多い理由として、主に5つの理由が挙げられます。それぞれの理由について詳しく解説します。
理由1.精神的な負担が大きい
顧客から受電して対応するインバウンド業務では、クレーム対応も発生するでしょう。相手の顔が見えない状況でのコミュニケーションは、円滑に進まないケースも多々あります。顧客から叱咤され、ストレスが溜まって辞める人も多いです。
また、顧客に対して営業や提案をするアウトバウンド業務も例外ではありません。すべての顧客が快く電話を受けてくれるとは限らず、拒絶されたり怒られたりすることもあるでしょう。その他、ノルマの達成もプレッシャーを感じる要因であり、コールセンター業務は精神的な負担を受けやすい傾向にあります。
業務内容を問わず、悪質なカスタマーハラスメントが原因でコールセンターを辞める人も多いのが現状です。以下の記事ではカスタマーハラスメント対策について解説しているので、ぜひご覧ください。
電話対応はコールセンターだけでなく、一般企業でも従業員の負担となっている可能性があります。電話対応が頻繁に発生し、従業員の業務効率が下がっている企業は、以下の記事をご覧ください。
理由2.覚えることが多い
コールセンター業務では、自社の商品やサービスに関するお問い合わせに答えなければなりません。そのため詳細を把握しておく必要があり、新商品が出ればその都度覚える内容が増えます。加えて、電話対応の基礎的なマナーやパソコン操作などのスキルも欠かせません。
長く勤めていれば少しずつノウハウやスキルを蓄積して、円滑に対応できるようになりますが、新入社員にとってはハードルが高いものです。想定よりも覚えることが多く、プレッシャーを感じて辞める選択をする人も多いでしょう。
理由3.仕事への適性がないと感じてしまう
コールセンター業務では高いコミュニケーションスキルが問われるため、相手の気持ちをくみ取ることが得意な人が適しているといえるでしょう。また、マニュアルに沿った対応を求められるケースも多く、自己主張が強くこだわりがある人よりも、淡々と割り切って仕事をしたい人にも向いています。特にクレーム対応では、その都度気持ちを切り替えるスキルも大切です。
これらのスキルや考え方を持ち合わせていない場合、自分には適性がないと感じて辞めてしまうケースが考えられます。
理由4.研修やサポート体制が不十分である
職場によってはオペレーターに対する研修期間が短く、対応スキルや商品知識を十分に覚えられないケースがあります。知識が身についていない状態で顧客対応をした結果、自信を持てずコールセンターを辞める人も多く見られます。
また、サポート体制が確立していない職場も少なくありません。問題が発生しても助けてもらえない状況では顧客からのお問い合わせにスムーズに答えられず、クレームにつながる恐れもあるでしょう。結果的にオペレーターに精神的な負担がかかり、離職につながってしまいます。
理由5.同じ作業の繰り返しでモチベーションを維持できない
コールセンターの仕事は、1日中同じ作業を繰り返すケースが一般的です。椅子に座ってパソコンと向き合う作業に飽きてしまい、モチベーションを維持できないと感じる人も多いでしょう。加えて、電話が鳴り続ける状況にストレスを感じ、モチベーションが下がる可能性もあります。
コールセンターで身につくスキルはビジネスマナーやパソコンスキル、電話対応に関する知識などです。経験を通してスキルやノウハウを習得できますが、中には思うようにスキルが得られず焦りを感じる人も少なくありません。また、その他スキルを得たいと思っている人は物足りなさを感じてしまい、辞めるケースも考えられます。
コールセンターの離職率を下げるための対策
コールセンターの離職率を下げるための対策として、以下の5つが挙げられます。それぞれの方法について詳しく解説します。
採用プロセスを見直す
長く働ける人材を採用するには、採用プロセスを見直してミスマッチを防ぐ必要があります。いくら人材が不足しているからといって、大量採用をしても離職率は改善しません。採用する段階で、コールセンターの業務に適した特性やスキルを持つ人を見出すことが重要です。
例えば、すでにビジネスマナーやパソコンスキルを持つ人材であれば、自社の商品やサービスの教育によって即戦力となりやすいでしょう。また、淡々と作業をすることに長けている人材であればモチベーションを維持しやすく、離職率低下が期待できます。
研修やサポート体制を充実させる
採用プロセスの見直しにより、コールセンターに適した人材が見つかったとしても、研修やサポート体制が不十分だとすぐに辞める可能性があります。
オペレーターが安心して業務に取り組めるように、研修やサポート体制の充実を図りましょう。例えば、基本フローや現場で起こりやすいトラブルの対応方法などをマニュアルにまとめておくと、新入社員も安心して業務を進められます。また、定期的に面談を行ってストレスや不安を抱えていないかを確認しておくことで、問題があった際に円滑に対応することが可能です。
人事評価制度を見直す
オペレーターのモチベーションを高めるためには、適正な人事評価制度も必要です。従来のコールセンターでは、ノルマの達成が重視されるケースが散見されました。しかし、コールセンター業務は精神的な負担がかかりやすく、評価の要素が偏っていると余計に不満を感じる人も少なくありません。
ノルマ達成だけを重視した評価制度ではなく、収益性や生産性、品質など複数の要素で評価する制度を取り入れることが大切です。労働に見合った評価を受けられれば、オペレーターもモチベーションを持って業務を進められるでしょう。
働き方に多様性を持たせる
近年は、ワーク・ライフ・バランスを重視する人が増えています。コールセンターも例外ではなく、在宅勤務や時短勤務など働き方に多様性を持たせることが大切です。
例えば、育児や介護に追われると勤務可能な時間が短くなり、辞める人も出てくるでしょう。遠方から出社する場合も、通勤時間の長さが苦痛になって退職を考えることも考えられます。
こうしたケースに対応するためには、在宅コールセンターの導入も一つの方法です。移動する手間がかからず自宅で働けるようになるため、従業員エンゲージメントの向上にもつながります。
コールセンター業務を在宅勤務で行う仕組みが知りたい企業様は、以下の記事を参考にしてみてください。
コールセンターにおける課題は離職率だけではありません。以下の記事では、コールセンター業務の改善事例を踏まえて、改善すべき事項と方法を解説しています。
電話以外のチャネルや便利機能を導入する
電話以外のカスタマーサポート体制を構築する方法も、離職率低下につながります。電話だけでなくEメールやSMSなど複数のチャネルを用意すると、生産性アップや業務効率化が期待できるでしょう。
特に近年はスマートフォンの普及により、顧客の行動パターンが多様化しています。コミュニケーションの手段が増えた現状を踏まえると、複数のチャネルを設けることは顧客満足度の向上にもつなるでしょう。
なお、チャネルを増やす際はセキュリティ面の強化も大切です。加えて、複数のチャネルを一元管理できる仕組みの構築も必要でしょう。社内体制を整えることで業務中のトラブルが減り、オペレーターの離職も防げます。
コールセンターの離職率低下にもつながる便利なツールや機能については、以下の記事もご覧ください。
オムニチャネル型コミュニケーションツールの「ソクコム」には、業務を効率化してオペレーターの離職率低下にもつながる便利機能が多数備わっています。システムの見直しを検討している企業様は、以下のページをご覧ください。
辞める人を減らすには顧客対応を効率化する「ソクコム」がおすすめ
ソクコムは「電話」「メール」「SMS」など複数のコミュニケーションツールを一元化したオムニチャネル型コミュニケーションツールです。40種類以上の便利機能が揃っており、自社の状況に合わせて必要な機能だけを選べます。無駄なコストをかけずに顧客対応の効率化が図れ、オペレーターの離職に悩む企業においても役立つでしょう。
クラウドPBX機能が備わっているため、パソコンとインターネット環境があれば場所を選ばず発着信が可能です。オペレーターの離職率低下を目指して、在宅コールセンターの構築を検討している場合にも活用できます。
辞める原因を洗い出してオペレーターの定着率を上げよう
コールセンターの離職率は高い傾向にあり、辞める人が多い理由として精神的な負担やモチベーションの低下などが挙げられます。オペレーターの定着率を上げるためには、現状の課題を洗い出すことが大切です。原因が明確になれば、改善に向けた対策が図れるでしょう。オペレーターが働きやすい環境に整備することで、定着率の向上が期待できます。
オムニチャネル型コミュニケーションプラットフォーム「ソクコム」は、あらゆるコミュニケーションインフラを備えており、さまざまなニーズに対応して企業の生産性向上をサポートします。アウトバウンド・インバウンド業務の両方に対応しているだけでなく、シンプルなUI設計や顧客情報の一元管理によりオペレーターの負担軽減が可能です。
社内体制を見直してオペレーターの定着率を上げたい企業様は、ぜひソクコムをご利用ください。
ソクコムの導入事例もございます。詳しくは以下の記事をご覧ください。