プレディクティブコールとオートコールの違い|使い分けと選び方

●カテゴリ: システム機能・選び方

●関連タグ: オートコール / プレディクティブ / 掘り起こし

この記事で分かること

  • プレディクティブコールとオートコールの仕組みと違い
  • それぞれの機能・メリット・デメリット
  • 「会話が要るか、要らないか」で決める使い分けの実務基準
  • 両者を1本の運用で併用する業種別パターン
  • 発信自動化を導入する前に確認したい選定ポイント

プレディクティブコールとは、オペレーターの人数以上の回線で自動発信し、応答があった通話だけを人に接続する発信効率化の仕組みのことです。オートコールとは、リストに沿って自動で発信し、録音済みの音声を再生する一方向の案内システムのことです。両者は「人が応対するか、録音音声で完結するか」「会話が必要か」で用途が分かれます。

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プレディクティブコールとオートコールの違い

プレディクティブコールはオペレーターが応対する前提の同時発信、オートコールは録音音声だけで完結する案内配信です。判断軸は「顧客との双方向の会話が必要か」の1点で、これが用途と機能構成をすべて分けます。

現場では「発信の効率を上げたい」という共通の悩みから、両者が同じカテゴリに見えがちです。実際、100席規模の拠点立ち上げ現場でも、営業アウトバウンドとリマインド通知を同じ言葉で語ってしまい、選定を誤るケースは珍しくありません。まず両者の定義を切り分けます。

 

プレディクティブコールとは

プレディクティブコールとは、オペレーターの人数以上の回線(例:オペレーター1人に対して3回線など)で自動発信し、応答があった通話だけを人につなぐ発信効率化の仕組みのことです。話し中や不在などの無駄な待機時間をシステム側が吸収するため、営業アポイントや督促、追客のような「会話ありき」の業務で1時間あたりの通話数を伸ばせます。CTIのオプション機能として提供されるのが一般的です。

オートコールとは

オートコールとは、あらかじめ登録したリストに順に自動発信し、録音済みの音声ガイダンスを再生する仕組みのことです。オペレーターを介さないため、リマインド、予約確認、キャンペーン通知など、一方向で情報を届ける業務に向きます。IVR(電話の自動音声応答)と組み合わせて、ボタン操作で希望者だけを人につなぐ設計も可能です。

使い分けを決めるポイント

違いを一言でまとめると「人が応対するか、録音音声で完結するか」です。通話がつながった瞬間から人が応対するのがプレディクティブコール、録音音声だけで完結するのがオートコールです。会話の中で条件を確認したり、その場で提案する必要があるならプレディクティブコール。決まった内容を大量に届けたいならオートコールが適しています。

この判断軸を踏まえ、次章では機能・メリット・デメリットを両者で対比しながら、選び方の基準を整理します。

比較・選び方|メリット・デメリットと向く用途

プレディクティブコールは架電数を伸ばす一方で放棄呼と回線コストの管理が要り、オートコールは大量通知に強い一方で複雑な会話ができません。それぞれの向く用途と回避策をセットで押さえます。

3タイプの比較表

項目 従来の一般的な手動発信 プレディクティブコール オートコール
発信方式 ×手動で1件ずつ 〇複数番号へ同時発信〇リスト順に自動発信
応答後の対応 △人が対応(待機時間長い) 〇応答時のみ人が対応 〇録音音声で完結
向く業務 △小規模の営業 〇営業アポ・督促・掘り起こし 〇リマインド・案内・通知
主なメリット △属人的な運用が可能 〇通話数増・負担軽減・均一化 〇少人数で大量配信・24時間可
主なデメリット △効率が伸びない△無言切れリスク・回線コスト・心理負担 △複雑な会話は不可・迷惑扱いリスク
料金傾向 ×工数がそのまま人件費 △回線とオペレーター増で費用増 〇少人数で運用可・費用効率高い

プレディクティブコールの向く用途と対策

向く用途は、営業アポイント、督促・催促、掘り起こし、追客など「会話でクロージングまで進める業務」です。応答があった相手だけに人がつながるため、1時間あたりの通話件数が手動と比べて数倍まで伸びます。CRMと連携すれば、優先度の高い顧客だけに架電を絞り込むことも可能です。

一方、デメリットは3つあります。1つ目は「放棄呼(相手が電話に出たのに、対応できるオペレーターが全員通話中で誰も応答できず、無言で切れてしまう現象)」の発生リスクです。防ぐには、架電倍率をリアルタイムに調整し、応答率が高い時間帯は倍率を下げる運用にします。2つ目は回線数の確保にかかるコスト増で、オペレーター人数以上の同時回線が必要になります。対策は、導入前にシミュレーションで最適回線数を試算し、月次で見直すことです。3つ目はオペレーターの心理的負担で、通話が途切れず続くため疲労が溜まりやすくなります。緩和するには、コール割り当てに一定の間隔を設け、後処理時間を確保する運用設計を組みます。

 

オートコールの向く用途と対策

向く用途は、予約リマインド、支払い通知、点検案内、選挙・イベントの一斉通知など「決まった内容を大量に届ける業務」です。オペレーターを介さないため、時間外や休日でも稼働でき、少人数の運用でも大量配信ができます。

デメリットは主に2つです。1つ目は「複雑な会話やクレーム対応ができない」点で、想定外の反応には応じられません。対応方法は、IVRの選択肢から希望者だけを人につなぐ経路を用意することです。2つ目は「一方通行の印象で迷惑扱いされるリスク」です。番号がブロックされたり信頼を損なう恐れがあります。防ぐには、発信時間帯の制御、内容の短文化、SMSでの事前予告を組み合わせて受信者の負担を減らします。

向くケース/向かないケース

向くケース:発信件数が月数百件を超え、業務が「会話ありき」か「大量通知」かに明確に分かれる場合。
向かないケース:発信件数が月数十件で属人対応が回っている、または内容が毎回大きく変わり定型化しにくい場合は、自動化の効果より運用設計の負担が上回るため見送りも選択肢です。

発信IVR・オートコール・プレディクティブを1つの管理画面で切り替えて運用する用途ならソクコム。ソクコムはリマインド・掘り起こし・催促などの発信業務を、AI×人の4層(IVR/VoiceBot/AI/人)で組み立てる用途に強みがあります。

 

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使い分けと併用の考え方|業種別の運用イメージ

使い分けの判断は「会話の要否」「発信量」「相手の反応の分岐」の3ステップで整理できます。両者を組み合わせれば、無人配信で反応者を集め、有人で追客する流れも1本のシステムで組めます。

 

使い分けの3ステップ

  1. 相手と会話が必要か答える:必要ならプレディクティブコール、不要ならオートコール
  2. 定型化できる情報量か答える:ガイダンスで完結する内容ならオートコール、質問や交渉があるならプレディクティブコール
  3. 相手の反応で分岐したいか答える:Yesならオートコール+オペレーター転送、または両者の併用が有力

併用パターン|先にオートコール、繋がった人だけプレディクティブでオペレーターへ接続

両者は択一ではなく組み合わせられます。代表的な流れは、まずオートコールで大量にリマインドや案内を配信し、IVRの選択肢で「1.詳しく聞きたい」を押した繋がった人だけをプレディクティブコールでオペレーターに接続する運用です。無人と有人の切り替えが1つのシステムで完結するため、少人数でも大規模な発信業務が回せます。

大規模拠点の立ち上げ現場でも、この併用パターンで発信量と対応品質の両立を図るのが定石とされてきました。オートコールで一次接触の効率を稼ぎ、プレディクティブコールで受注に近い相手だけに人的リソースを集中させる考え方です。

業種別の運用イメージ

  • 人材紹介:登録者へのフォローSMSで反応者を集め、プレディクティブコールで面談リマインドを有人対応。通電率と面談実施率の底上げに直結する。
  • 金融・貸金:オートコールで期日前の支払いリマインドを配信し、反応者はプレディクティブコールで督促担当につなぐ。督促工数の削減と回収率の維持を両立しやすい。
  • 医療・クリニック:予約リマインドをオートコールで全患者に配信し、キャンセル希望者だけをオペレーターに転送。予約枠の稼働率が上がる(※法令・制度の詳細は最新の改定をご確認ください)。
  • 通信・IT:契約更新や解約防止の一次案内をオートコールで実施し、継続の意思がある顧客だけをプレディクティブコールで有人対応。少人数でも幅広くカバーできる。

 

業種によって最適な組み合わせは変わりますが、社内の要件が固まっていない段階では、外部の目で切り分けを整理するのが近道です。

 

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業種特有の使い方や、既存システムとの連携可否は個別相談が最短です。
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まとめ|切り口は「会話が要るか、要らないか」で決まる

プレディクティブコールとオートコールの違いは、機能の数ではなく「人が応対するか、録音音声で完結するか」「双方向の会話が必要か」の1点に集約されます。営業アポや督促のように会話でクロージングまで進める業務はプレディクティブコール、リマインドや通知のように定型情報を大量に届ける業務はオートコールが向きます。両者は択一ではなく、オートコールで一次接触を広く取り、反応者だけプレディクティブコールでオペレーターにつなぐ併用パターンで、少人数でも規模の大きな発信業務を回せます。導入前に整理すべきは、月間発信量・会話の要否・分岐の必要性の3点です。これらを踏まえて、自社に合った構成を選んでください。

 

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よくある質問

Q1.プレディクティブコールとオートコールの一番の違いは?

A.「人が応対するか、録音音声で完結するか」の1点です。プレディクティブコールは応答があった通話をそのままオペレーターにつなぐ仕組みで、オートコールは録音音声だけで完結する配信の仕組みです。会話が要る業務ならプレディクティブコール、決まった内容を届けるならオートコールが向きます。

Q2.プレディクティブコールのデメリットは?

A.主なデメリットは3つで、放棄呼(相手が電話に出たのに担当者が全員通話中で無言で切れる現象)、回線コスト増、オペレーターの心理的負担です。放棄呼は架電倍率のリアルタイム調整、コスト増は導入前のシミュレーション、心理負担はコール間隔の設計でそれぞれ和らげられます。導入時は運用設計とセットで検討します。

Q3.オートコールとIVRの違いは?

A.オートコールは「発信」を自動化する仕組み、IVR(電話の自動音声応答)は「受信」を自動化する仕組みです。ただし、オートコールの発信後にIVRのボタン操作を組み合わせて分岐させる使い方も一般的で、両者は組み合わせで効果が上がります。

Q4.オートコールで法規制やクレームは大丈夫?

A.発信時間帯の遵守、事前同意(オプトイン)の確認、発信禁止番号の管理を守れば、業務としての運用は可能です。回避策として、SMSでの事前予告や希望者のみに絞り込む運用が有効です。詳細は最新の関連法令・ガイドラインをご確認ください。

Q5.少人数の会社でも導入する意味はある?

A.あります。オートコールは少人数で大量配信ができるためリマインドや案内で費用対効果が出やすく、プレディクティブコールは1人あたりの通話数を伸ばせるため小規模チームでも成果が上がりやすい仕組みです。月間発信量が数百件を超える見込みがあれば、検討の余地があります。

監修: 阿野 正貴

Foonz株式会社 執行役員(兼 CP事業本部 副本部長)
急成長ベンチャー企業のコールセンターにて、テレアポスタッフとして入社後、
1年以内にトップ成績を上げて、BPO事業のアウトバウンド・インバウンドのコールセンター拠点立ち上げの責任者に抜擢される。
最大100席以上の大規模拠点を、ゼロから複数の立ち上げ実績あり。
2021年Foonz株式会社に入社後、CTIツールの営業拡販、CPaaS、CTI製品開発の監修等に携わり、現職に至る。
CTI製品に精通した、BtoC,BtoBテレアポ、コールセンター拠点立ち上げの専門家。

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